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6月28日 東京電力 中長期進捗状況

今日は1F(福島第一)ビジターセンターからの広報の記者会見がありました。

会見報告は下記の東京電力サイトリンク先の内容です。

福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ

そして既報だった様なのですが、5月に起きた1Fの3号機燃料取り出し試験運転においての、クレーン制御盤の事故の説明をしてたのですが、3号機からの燃料取り出しの予定は以下のリンク先、

《2-4 試運転(ステップIX)の作業概要》になっております。

福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋 燃料取り出し用カバー等設置工事の進捗状況について

これを見ると遠隔でクレーン操作をして、水中で燃料をキャスク(乾式貯蔵容器)に入れて吊り上げて取り出す。そんな内容が書かれているのですが、遠隔でしかもキャスクに入れるという事は人はそばに近寄れない作業。もしも本番中に事故が起きたらどうなる?

今回の様にクレーンでキャスクを吊り上げる主巻部分(親)で事故が起こった訳ですが、いきなり本番とは行かないので何度も試験運転(テスト)をしていた。そのテスト中での事故だったので、まさにテストとしての役割を得たと東電は答えた。その考え方って怖ろしいな、東電。

記者からの質問が始まると、明確な詳細は話さなかった。どうやら燃料取り出し用のクレーンは米国製で東芝が発注し購入した。元請けは東芝なんですが、クレーンと事故を起こした制御盤のメーカーは相対の話であるので、どこのメーカーとどこが関わっているかはまだ言えませんと。どっちにしても両方とも米国製なのは確かだ。またアメリカか。

そしてこのクレーン本体なんですが、東芝に渡す前にもちろん米国で試験テストを行ったらしいですが、そのテスト時では380V(ボルト)の電圧で使用したとの事。東芝に渡った後も日本の東芝の工場でテストは行っており、その際の電圧は420V。

その後東電に引渡し、元請け(スーパーゼネコン?)〜下請け以下、協力企業が試験運転をしていた際の電圧が480V。事故原因はこの電圧差がまず1つの問題の様。

そして電気回路の電位差で電流の接続が続き、いわゆる短絡(ショート)事故が起こったとの事です。短絡とは、電気配線の被膜(配線を覆い保護するもの)が破れてしまい、剥き出しになった状態の電線が接触してしまうことなどが挙げられます。とっても短く絡んだ状態ということです。

電圧の差があるとは分かるのですが、私は電気の専門ではないので詳しい事は解りかねます(電気に詳しい人がいらっしゃったらご教授下さい)。

しかし東電は今までも電圧の差があっても、この様な事例は起きなかったから、気付くのが遅れたとの事です。

ではなぜ発見が遅れたかは、今年の3月16日の時点(初動が起きた時)に裏板等の端子の煤けた部分を本当であれば見つけられたはずなのだが、実は表側だけで抵抗測定をしたばっかりに、抵抗値がゼロでは無かったと判断した模様です。そして短絡に気付けないまま5月の最後まで運転し続け、最終的にスパークしたとの事です。

スパークとショートは違い、スパークは電気が閃光しバチバチと音を立てて燃えます。それは大きな火災事故に繋がるのです。

私がアンカー工をしていた時、現場でプラントを作る際に発電機とミキサー、グラウトポンプ、削孔機を使用する為の油圧ユニットを繋げる配電盤を設置するんですが、200〜400Vを使用してました。

その様な高い電流を使用する作業で、しっかり点検せずにいれば事故が起こります。実際に私が携わった現場で配電盤がショートした事故で誤って作業員が感電死しています。またクレーンでの短絡事故で作業員が感電死している事例があります。

あのー、東京電力って...電機屋さんですよね。

東電「あの、テスターでかける電圧って高くないですよね?そういう場合ですね、今回ああいう状態になっていても、要は短絡していないという結果が出てしまうと聞いています。だけど実際に流れた電流は大っきいので流れる電流に応じての確認が出来ていなかったと思います。ですから今回の場合はやっぱりテスターで、ああやっぱりこれは大丈夫だな抵抗は大丈夫だなと見るだけではなくて、実際に現場のものを我々が見に行くべきだと思っています」

ちなみにこれを確認したのは東電と東芝の両社で確認したようです。

あぁ、終わってんな…。東電の体質は変わってません。あれから、もう7年ですよ。この事故で燃料取り出しは大幅に遅れることでしょう。

その後もなんだか広報同士で顔を見合わせ、言い訳を続けてました。

とりあえず今回の件は報告書に書いてある通り、反省を踏まえた上でこれからも検証を続けていきたいとの事です。

☆本日もご訪問いただきありがとうございます。感謝感謝です。

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