kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出

一人親方とスーパーゼネコンの関係

一人親方制度はご存知でしょうか。

私は土木建築業が長かったです。当時は若かったのでそんな元請けとか下請け、2次、3次、4次、5次、6次、7次...気にしてませんでしたよ。7次までしか経験はありません、7次って時間じゃないですよ。

土木建築業は今も昔も変わらずです。

まず「一人親方」の説明です。

一人親方(ひとりおやかた)とは、建設業などで労働者を雇用せずに自分自身と家族などだけで事業を行う事業主のこと。元々は職人をまとめて仕事ができる能力をもっているという職階をしめす。しかし現代においては労務管理上の問題として取り上げられることが多い。一般的には、建設業や林業に携わる個人事業主をさすが、労災保険の特別加入制度(後述)では、一人親方等として、建設業、林業の他に、職業ドライバー、漁業従事者、医薬品の配置販売業、廃棄物処理業、船員を挙げている[1][2]。なお、建設業には、大工工事業、左官工事業のほかにも、電気通信工事業、しゅんせつ工事業なども含まれる。『フリー百科事典日本語版Wikipediaより引用』


昔、特殊土木の重機オペレーターを目指して、土木建築業界へ初めて足を踏み入れました。当初は自分にあっていたのか、かなり長く勤めました。

まず仕事は役所から降りてくる、国からの公共事業でした。なんせ特殊な工事でしたから。それがですね、名乗るのはアンカー工という肩書きなんですが、鳶も左官も型枠大工も法面工と多岐に渡って色々やらされました。

アンカー工ってのは薬液注入工事、土留め工事でボーリング検査などもやったりします。それが専門職なんですが、元請けから仕事を受けて足場を組むのに、現場によって7次受け位になると鳶の会社に頼んだら赤字になるので自分らで足場組んでやれと。専門職でもないのに…自分達で全てやるんです。

普通に考えて大工は鉄筋工はしません。中華料理人がパティシエやれと。それぞれに役割分担して担当があるんですよ、土木建築工事は。でなければとてもいい仕事なんて出来ません。なのに上は利益優先で不適切な行為もやるんです。

例えば重機(ロータリーパーカッションドリル・スキッド)を吊り上げるのに、作業範囲が広くて50トンのラフタークレーンを頼まなきゃならないのに、25トンを使うと。25トンの物を吊り上げるのに25トンのクレーンで大丈夫って訳にはいきません。作業半径もありますし、吊り上げ荷重も計算しなければなりません。

もうクレーンのオペは嫌がってましたよね。でも責任は元請けにありますからね、確かに元請けはうるさいですよ。でも当時は安全装置を外せたから、下請けにクレーンの免許を持ってる人間がいたら、元請けにバレないように、クレーンが倒れたら終了的な感じでギリギリの作業をして吊り上げてました。アウトリガーが浮いてたりとか。実際1997年の冬芦別のとある工事でクレーンが倒れた現場にいました。もう騒然となりました。現場はたちまちストップになりました。オペの方は無事でした。

凄いですよ、重機が倒れる時は。「倒れるぞー!」「逃げろー!」って皆で叫んで。とにかくダッシュで遠くまで走りましたよ。遠くまで衝撃で鉄屑や破片が飛んで来てヘルメットを貫通したり、もしくは油圧ユニットや発電機に倒れたら火災爆発も起きるかも知れないんです。

その他にも重機が倒れる現場に何度も遭遇しましたね、オペレーターが下手なだけではないんです。逆に上手いオペが無理して事故を起こしてしまう。現場の作業員は無理してやるから事故が起きるんですよ。その無理難題はもちろん上から、元請けから押し付けられて、やむを得ずです。

何が『手元は良いか!足元は良いか!手元足元良し!今日もご安全に』だよって!朝礼もいい加減に、全然安全じゃないよって話です。

きっちりうるさく決めてやる現場もありましたよ。でもそんな現場の方は少なかったですね。今は厳しくなったと言われてますが、全然です。建設業の体質なんて変わってませんよ。その実際の体験談は後半に書きます。

あの時は若くて体力もあったし、挫けずバリバリ働きましたよ。でもね不条理で道理に合わない無理な仕事を強制されましたよ。アンカー工の退職理由はそれです。

複数人数でやらなければいけない危険な作業を一人でやらされたり、死にそうな目にも会いましたし、人が死んだ現場にも携わりました。アスベストは吸ってます。鳶職人とか内装職人、大工職人、職人って言われはカッコイイかも知れませんが、自分には合う仕事じゃありませんでした。

ですから今後も土木建築業界とは関わり合うつもりはありません。もう別に将来の仕事をもう見つけましたから。高齢になってまで肉体労働なんかするなんてゴメンです。

土木建築工事が天職で好きで働いている人もいるでしょう。それは素晴らしい事です!ですがほとんどの人は嫌々仕事してる人か金の為がほとんどだと思います。楽に仕事してる人達はスーパーゼネコンの事務職トップの人達でしょう、中間管理職はプレッシャーでしんどいかも知れませんが、危険な作業はしなくて良いからいいですよね。

一番底辺の作業員は何も考えず、指示された事を淡々とこなしていれば良いので、下っ端の方が実際楽ですよ。責任も問われませんし。でも実際現場に出ると、危険だしそもそも誰もやりたくない汚く、体力的に超過酷でキッつい仕事をする事になります。

敢えて誤解を恐れずに言わせて貰うとはっきり言って、最前線で働いている人は指示待ち人間で、自分で考えて生きている人ではないって事です。自分がそうでしたから。

使い捨てですよ、底辺の作業員は。捨て駒、歯車です。しかしそういう裏方の人が居なきゃ困るんです。感謝しなけりゃならんですよ!彼らのお陰でビルは立つし、トンネルが通り道路は出来る。本当に頭が下がります。感謝感謝です!毎日本当にご苦労様です!でも近い友人や知り合いが仕事探していたら、土木建築業は勧めません。

だって昔のアンカー工の時に7次受けですよ!元請けは小規模一般的な土木工事で1人につき、2万〜5万は支払っているでしょう。巨大で危険な大規模な現場だと10万は払ってると思います。それで最前線で働く作業員は日当手取りで約6,000円(北海道)です。

近くに派遣業者があるんですが、朝8時〜17時まで働いて1日5,000円です。そこから〇〇代(作業服、ヘルメット、軍手)とか何とか名目でお金引かれて、手取りは4千いくらです。全部中抜きです。人一人引っ張って働かせているだけで、金が黙ってて入ってくるんですから、こんな美味しい商売ないでしょ。でもこんなの...

異常でしょ!

でも思考停止した従順で、学歴なし免許なし資格なし、無し無し人間はブツブツ文句を言いながら、嫌々働く訳です。


竹中平蔵知ってますよね?パソナの会長。小泉とグルになって派遣法を変えた最悪最低の男。

働き方改革法案「高度プロフェッショナル」(高プロ)悪法は必ず通る。

高プロは労働規制を緩和する新たな制度であり、専門職や高収入の人は労働時間規制の対象から外されることになる。厚生労働省とこいつらが説明しているのは「自分で働く時間を自由に決められる、だから仕事に対して柔軟な働き方ができる」と言ってる。

なわけねーだろ!バカか!

高プロを賛成する竹中は言う。

竹中「規制を外すのではなく、規制の仕方を変えるんです」「労働者の権利を守るのは大事です、命は大事です。でもその範囲で、しっかりと変えるべきところは変えていかなければならない」「これを入れていかないと、日本の明日はない」「適用する人が1%じゃなくて、もっともっと増えていかないと日本の経済は強くなっていかない」と必要性を訴えた。

見てくださいよ、このニヤニヤ顔。たらふく贅沢食の極みを得た顔の脂が人格を物語っている。この人間には徳もオーラも何も感じない。カルマを重ねて必ず報いが来ますよ、この竹中に関わってる人物とその家族。可哀想な人間だ。

そもそもパソナグループ(巨大な人材派遣業会社)は「人を人だと思っていない。人を家畜として扱っている。経済至上主義であり労働者はただの歯車に過ぎない」そのトップが竹中平蔵である。

NHKは竹中平蔵出演の際の肩書きを「東洋大学教授」と紹介している。何故パソナの取締役会長と出さないのか。内心竹中は自分が悪いことをしているという引け目を感じているからこういうことをするのでしょう。わかりやすいです。パソナは麻薬接待が外に漏れてしまった。まずいですよねぇ。竹中は国家的な詐欺師である。

だから、そんな番組を作る、

NHKもくたばれ!

この法案は必ず通るし、この先過労死は増え、労働者は擦り切れるまで扱き使われ、その利益を人材派遣業者共は汗水垂らさずに、労働者から全てを奪い取る。

経団連も悪の組織である。


冒頭の『一人親方』制度について、自分の思ったことを書かせていただきます。

「一人親方制度」を悪用している者が多数占めてると思います。まず元請けのスーパーゼネコンから地元の土木建築建設株式会社へ仕事を下ろす。そしてマンションやアパートを事務所として使っているような小規模の有限会社など人夫貸しのようなグレーな会社に仕事を下ろす。

このような肉体労働作業は人がなかなか集まらないので裏の力を借りなければ、作業員を集められないのである。縁の下の力持ちである、地元の〇〇〇との深い繋がりは必要悪としてやむを得ない。実際に現場に〇〇〇は多い。


自分はあるコネで一人親方の人を紹介して貰いました。人不足で急いでいるから、「土木経験があるなら是非来て欲しい」と言われた。その現場は文科省の仕事。ある大きな重要文化財の建物の耐震補強工事で作業内容は大工の手元(雑用)だった。

もちろん元請けはスーパーゼネコン。〇〇建設。5本の指に入るゼネコンです。もう一社の中堅建設会社とのジョイントでした。

一人親方の下で働きましたので、何次受けとかは分からなかったですが。初めの段階でどう言った雇用契約になるのか、その親方に聞くと「あとで説明するから」「ちょっと今忙しいから」「給料渡す時説明するから」(月給現金払い)と逃げられていて、現場に入ったら作業が優先になってしまっていました。というのは工期が迫っていて、工事がとても遅れていた状態だったのです。工事が遅れると付けられた予算はどんどん減って赤字になっていきます。

紹介してもらった友人に聞くと「あまりそういうの聞かない方がいいっすよ、ある程度適当でだいじょぶっすよ」と面倒くさそうに言われた。 一人親方と言う肩書きだが、そのおっちゃん自身は2級建築士である。後々に知ったが、そのおっちゃんと俺との間に雇用契約は存在しなかったのである。

それが「一人親方制度」という事は、仮に俺が現場で怪我や事故をしても労災にはならないということだったのだ。しかも税金関係もザルで脱税も可能になっている。実質自分の給料明細には所得税もその他の雇用保険や厚生年金保険、税金は引かれていませんでした。説明を求めると、そんなに馬鹿丁寧にしたいのであれば面倒だからウチで働かなくていいと。酷いですわ、金の流れがズブズブ。

そして元請けはスーパーゼネコンなのに…かなり作業手順も杜撰な現場でしたわ。友人は「昔の現場とは全然違いますよ、〇〇建設なんでうるさいから注意しといて下さいね、厳しいっすよ」と言っていたが、俺はそうは思わなかった。何故なら、親方のおっちゃんに「一応drakeくん、元請けさんには大工さんって事で入ってるから元請けから聞かれたら、大工って言うことにしといてね。頼むよ」と言われていた。

嗚呼友人の考え方が甘く、ぬるいんだと思った。

入場教育は初日にやったのだが、元請けの若いアンちゃんがマニュアル通りの書面文章をずらずら読み、俺の質問には一切受けないスタイルで一方的に話し終え、サインをさせられた。聞きたい事があれば、Sさん(下請けの職長)に聞けとの事。元請けのアンちゃんは一応現場を任された役職付きで現場に滞在できる時間が少ないないので、設計者やら所長との安全会議やら報告やらで色々と忙しく、俺のような人間にいちいち丁寧に作業の説明などしてられないのである。そりゃそうなんだがね。もっともだ。

しかしその職長Sさんは俺の質問疑問には全く答えてくれない。要は「いちいち聞くな」と言うことで、作業の流れで見て動けやとの事。親方のおっちゃんは元請けとのやり取りがあるから、常にいないから聞くに聞けないし、親方は大工じゃないから作業内容さえわからない。大工は基本1人でやるもんで、雑用と言っても大してやる事がないのだ。自分は本格的な大工経験がないもので困った。

私「何か手伝う事ありますでしょうか?」

Sさん「・・・。」

無視、フルシカト。ひたすら角(角材の長い木)にさしがねを当て、スケールで図り、赤鉛筆を耳に挟み印を付けて丸のこで切っていた。その大量の角材とコンパネで合わせて作った補強材を、全て自分だけで運ぶとはつゆしらず…

土木建築の経験があるとはいえ大工は特別でこんなにも段取りや使用道具が違うのか…と、かなり悩んだ。俺はまず仕事での人間関係の当たりがいつも悪い。友人は先に現場に入っているから、一人黙々と作業をしている。

どうすればいいか聞くと「いやあ、実は俺も何やっていいかわかんないんすよ。大工さん達の指示待ってればいいっすよ」と。

かといえ遊んではいられない。は?じゃあ何で人足りないとか言ってたのか?もうそのへんがわけがわからん。発電機に軽油を誰も入れようとしない。だから自分が入れる。自分が建屋で作業中、誰も燃料入れようとしないから発電機が燃料切れ起こして、全館の電源が止まる。所長が怒る。

そんな感じで現場はなぁなぁ雰囲気で進み、まずトラブルで作業が進まない。仕事は3日で大体覚えたが、問題は元請けのアンちゃんと親方と職長Sさんの連携の悪さ。どの現場でも大抵あるあるなんですがね、発注した物とは全く違うものが届く。釘打ち機のNC50(50mm)の釘を頼んだ筈なのに、CN75(75mm)が大量に届く。誰が悪いのか謎。恐らくは親方だろう。そんな職長Sさんのイライラはつのっていき、そのストレス発散対象は俺に向けられた。

対象建物が重要文化財建築物なのに、どこの馬の骨かわからない自分を使い、実際に大工さんはSさん1人だけ。あとは足場組みの鳶たちが大量にいた。

友人Nは鳶職の人達を「あのカラス野郎ども…」と言っていた。それは鳶の人に言ったら逆鱗に触れる。しかし鳶の職長が友人Nに「おい!養生済んでんのか!おまえ!」と説教する場面をよく見た。ああ、そのせいか…。

計画的にしっかり工事が進むのかと思いきや、実質耐震補強工事に携わっていたのは職長Sさんと何でも屋の熟練工のHさんと自分の3人。友人Nは戦力外でした。自分は彼の顔を潰してはいけないと思っていた。

休まずにどんなにパワハラをかけられたりしても辞めないと決めていたのに、友人Nはあまりの理不尽な現場のやり方にブチ切れて、ヘルメットを地面に叩きつけて現場を去った。それは大工仕事なのに瓦屋根作業をやらされたり、塗装作業や金物取り付けをやらされたり何をしに来てんだ?という話である。しまいには現場で飲む飲料水の発注までやらされた(水道水は飲み水として使えない決まりがあったので)。

その後も3人で工事を進めた。工期が間に合わないので途中、応援の大工や派遣の作業員を頼んだりしたがまともな仕事が出来るのは職長のSさんだけだった。応援の大工さんは「よく3人でやってるな、ここの現場大工5、6人は必要だぞ」と言っていた。当時大工は引っ張りだこで繁忙期の為、大工さんが足りないせいもあった。

途中までSさんからの嫌がらせは続いたが、作業の下手な自分でも真面目にSさんと真剣に向き合い一緒に仕事を続けたからか、Sさんはとうとう自分の事を認めてくれた。Sさん「drakeくん、お酒は飲めるほうか?」その時今まで憎かった、Sさんに対してゼネコン主催の慰労会の飲み会で打ち解けて、2人でスナックへ飲みに行って語ることまで出来た。その時に大工を目指そうか…と本気で考えたものである。

最終的に約半年かけて全ての耐震補強工事をやりおえた。

あとは雑用作業はいらない大工さんの作業になるので、一人親方のKから「drakeくん、明日から悪いけど作業できる(俺が)仕事がないから、もう明日から現場に来なくていいよ」といきなり切られた。一人親方とは雇用契約もないので、一方的にクビをキレる訳だ。後に分かったことだが。「別な現場紹介はしてくれないんですか?」と聞いたら「悪いね、新しい仕事は自分で探してくれるかな?」と言われた。初めに聞いた話と全く違う。この現場が終わったら、「次があるからね」「大工を目指す為に勉強がてら一生の付き合い」と言われていたから一生懸命働いたのに。口約束だけで文書を残して無かった自分が悪い。そうして、次の日から無職になった。

しかし日給月給をキチンと貯蓄していた為に、3ヶ月くらいは仕事をせずに生活できるお金が手元には残ったのだが…。


一人親方制度とは労動者として企業に雇われるのではなく、一人で経営する建築業として、仕事を発注する会社(取引先)と契約するような働き方です。実態は偽装請負なんです。

一人親方とスーパーゼネコンの関係、持ちつ持たれつの、なぁなァの関係にあることは今現在でも続いている。グレーな関係にあるのは確かであり、それは福島第一原発での東電が協力企業に仕事を下ろしてる、最前線で働いている作業員の状況を把握しないし、中抜きしている業者は投げっぱなしの無責任状態にある。

まあ互いに持ちつ持たれつというところもあるんだろうに。

それが最前線の底辺作業員の経験した自分の実話であります。労働環境と労働契約は表にしっかり見えるように変えなければ、現場で人が死んでも労災にはならないし、それは表には出てこない。労働環境の改善を祈ってます。

誰かがやらねばならない仕事がそこにはある。


<ロシアトップシークレット 核地下工場施設 クラスノヤルスク26>

「カメラの前ではちょっと答えられません……いつでも放射線測定器を持ち歩いてはいないんです。...昔は大量の放射線を浴びると自分のせいだと言われ、罰を受けました。自分が放射線を浴びていることは知っています。時にはかなり大量に浴びていることはわかっています、でもその数値が自分の放射線測定器に現れると自分が叱られることになるんです。ただ放射線を浴びるだけではなくて、罰金を払わなくてはならなかったんです。ですから私は測定器は持ち歩きませんでした。」

極端な話ではありません。廃炉作業の過酷な環境でのお仕事...本当に、ご苦労様です。

www.youtube.com


☆ここまでお読みくださいましてありがとうございます。感謝致します。ありがとうございました。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村