機動戦士Zガンダム クワトロ・バジーナ 百式 28
☆本日もZガンダムにおけるクワトロ大尉(シャア・アズナブル大佐)をリスペクトした100回シリーズになります。
Zガンダムの第48話からは歴戦のパイロットが死んでいく。
クワトロの百式がレコアのメッサーラを落とせなかった理由。これは第49話「生命散って」のレコアとエマとの相討ちのために必要なものであったのですが、クワトロとレコアの一時の蜜月からはなければならない戦闘における描写だったのであると思うのです。
カミーユばっかりに戦わせて、シャアが本気でもっと活躍してライバル達をなぎ倒していたらどうなっていただろう。
『 I f を考えてみる。』
百式がレコアを撃破していたら...
第49話「生命散って」では、今まで想い入れの強かった敵味方のパイロット達が続々と死んでいく。
もし第41話「目覚め」でレコアのメッサーラを百式が墜としてレコアを殺していたら、全てガラッと変わっていた。まずエマとレコアの相討ちは無くてエマは死んでいなかった可能性もあったかもしれない。
クワトロはレコアとの戦いで、
クワトロ「また外れた!何故墜とせんのだ!私にためらいがあるというのか?」
レコア「私があなたを倒すのだよ!シャア!」
機動性にすぐれているシャアの操る百式が、まだ乗りこなせていないレコアのメッサーラを墜とせないはずがない。絶対に。
多少なりともシャアはレコアに対して情はあったのだと思う。それが邪魔した。
しかしながら第48話からのラストスパートは各キャラクターの背景が混乱しながらあって死んでいく様は、ゼータガンダムならではの流れだが「あ、みんな死んでいけば誰もが予想がつく簡単な話になるのだな…」とも思ってしまう。
でも自分はその人の命の刹那が感情を揺さぶるんです。シャアにレコアは殺せなかった…何故ならカミーユのことは言えないのと同じなんですよ。
カミーユも言った「俺は地球に降りたがってる。俺だってクワトロ大尉のことを責めたりすることは出来ないんだ!」(フォウに対しての想い)これと同じなんです。シャアは基本的に深く関わった人間を倒すことは出来ない優男なんだな…。
メッサーラに乗っていたレコアはガチでシャアをやっつけようとしていたようだけど、無理ですよ。パラスアテネ以降シャアの百式とバトルはありませんでしたが、いくらパラスアテネに乗っていようが、レコア少尉に百式シャア大佐は倒せません。
百式がヤザンを撃破していたら…
シャアがヤザンと戦う場面は劇中では描かれていません。唯一、第35話「キリマンジャロの嵐」でカミーユが戦闘不利に陥り、ゼータはライフルを弾かれ無防備状態になったZガンダムをかばい百式はヤザンのハンブラビが放った海ヘビ攻撃に直撃を受けてしまい、地球に落下した。
この時ガチンコでヤザンハンブラビと戦っていたらどうだろうか?ヤザンはギャプランにも搭乗してたのですが。実はハンブラビ、ギャプランより性能はどうか?と思う私であります。
ハンブラビは地球連邦軍のモビルアーマーでありますが、シロッコが設計に関わっているニュータイプ専用機?いやラムサスとダンケルが乗っている時点で、オールドタイプも乗れるモビルアーマーだと言いきれます。
ギャプランは地球のニタ研、オーガスタ研究所が開発したニュータイプ試作専用機です。地球で運用される為に開発されたのが、宇宙でも使用できるという万能さ。しかし真下が見えないという致命的な弱点が直せずにいつの間にか去っていったモビルアーマーでした。
グリプス戦役のシャアと百式の能力からしてヤザンは倒せなかったと見るのが普通でしょう。ヤザンはZガンダムの続編、ガンダムZZにしぶとく出てましたからね。
それだけではありません。多分ニュータイプでは敵わないヤザンの超オールドタイプがニュータイプを寄せ付けないのではないでしょうかねぇ。最後はカミーユがトドメを刺しましたが、脱出ポッドで逃げられましたし。
一年戦争時の冷徹なシャアならば、倒していたでしょう。サクッとね。
アムロとやり合ってから駄目になったんだよ、シャアは。「俺はカミーユを倒さない限り、一歩も先に進めない男になっちまった...!あいつは...俺にとって、壁なんだ!」とジェリドがカミーユに対して思いつめる程じゃないけど、似たようなもんですよ。
シャアがヤザンを撃破していたら...そう、ラーディッシュは撃沈せずに済んだ!ラーディッシュはエゥーゴにとってアーガマを守る為の大きな後ろ楯だった。
ヘンケン中佐ラーディッシュが健在していれば、グリプス戦役後においてハマーン率いるネオ・ジオン軍に対してもっと素早くエゥーゴ陣営を立て直すことが可能だったはずだ。エマ中尉も死ななかった...かも知れない……シャアめ!
百式がシロッコを撃破していたら…
最終話のコロニーレーザー内部での三つ巴戦である。ここでカミーユがエマ中尉にだらだらと構っているせいで、この三者の戦いに遅れた。
キュベレイに右腕を落とされ、ジ・Oに右脚を撃たれ破壊され、ダルマさんリーチ。五体満足の百式でも2機相手の戦闘はキッついのに...。
ジ・Oと百式が直接1VS1で戦えるシチュエーションは無かったが、カミーユやシロッコ、ハマーンのような超特殊能力を発揮させた『精神戦』は残念ながらシャアには出来るとは思えない。
百式がバイオセンサーやサイコミュのMS機体ではないのもあるが、ガンダムZZの後第2次ネオ・ジオン抗争、「逆襲のシャア」でもシャアのサザビーは精神戦のような不思議な能力を見せることは無かった。アムロは最後νガンダムと自身のニュータイプ能力とサイコフレームの共振によりアクシズを地球から、遠ざけて奇跡を起こした。
だからシャアが仮にZガンダムに乗って最終戦を戦ったとしても無敵状態にはなれなかったし、ジ・Oは倒せなかった。カミーユがあんな状態になれたのは、
エマ「私の生命を吸って、私の生命を吸って!そして勝つのよ。私は見たわ、ゼータガンダムは人の意思を吸い込んで自分の力にできるのよ。だから...出来るわ!そして戦いを終わらせるのよ。それをあなたがやるのよ!カミーユ・ビダン!」
と言って亡くなった、エマ中尉によって死者による魂がカミーユに集まりサイコバリアを生んだのだ。
百式が仮に倒せたとしたら、ジ・Oが不得意な月面戦闘か地上戦だろう。あの最終戦の宙域じゃあ無理ですよ。でもジ・Oを百式が倒していたら、カミーユがキュベレイと戦うことになってまたキュベレイの羽根だけ切り落として、アクシズに逃げられていただろう。
絶対にカミーユはハマーン様を倒すことは出来なかったと思うんですよ。何故なら、カミーユはハマーン様と分かり合えたちゃったからなんですよね。“分かり合える”と女たらしカミーユは女性を倒せないんです。
百式がキュベレイを撃破していたら…
これが一番最終的な問題ですよね。簡単なことです。キュベレイを倒してハマーンを殺していたら、シャアはアクシズに戻って第1次ネオ・ジオン抗争はシャアによる戦いになっていたでしょうね。
多分最後はキュベレイを道連れにして、ハマーンをサラミス改ごと爆破して殺し、シャアはお得意の奇跡の脱出を目論んだとしか思えない。
仮にハマーンが有利でもシャアは倒せなかったし、ハマーンもシャアに対して手を抜いていたように思えなくもない。ハマーンが本気なら百式が背後から抱き抱えた時にファンネルで、ズタズタに破壊していたはずだ。
シャアがハマーンを殺したならば、その後はシャアとジュドーの対決が見れたが、ハマーンはジュドーに負けて自らモウサへ自決したが、それがシャアだとしたらジュドーから逃げ切り、やはり逆襲のシャアで地球圏へ戻ってきただろう。
何故ならば、シャアはアムロとの絶対的決着を望んでいたのだから。
☆最後までお読み頂きましてありがとうございます。