機動戦士Zガンダム アムロ・レイ 10
シャアも地球からソラ(宇宙)に上げ、カミーユもソラにあげたアムロとハヤトのカラバ。
カミーユをソラに上げた時のアムロの最後の言葉は、「人の善意を無視するやつは一生苦しむぞ!カミーユ!」だった。
さて、宇宙に戦いを移したカミーユだったが待ち受けていたのはティターンズの新型モビルアーマーだった。
月に帰っていたクワトロはファ・ユィリイとカツ・コバヤシをグラナダでパイロットの訓練をさせていた。
シロッコが用意した新型MAのガブスレイ搭乗ジェリドとマウアーにカミーユのガンダムマークⅡは追い込まれて、コックピットが開きカミーユは宇宙空間に放り出された。それが、地球で経験したカミーユの「甘え」だった。
そして、アムロが再び登場する。
第35話 キリマンジャロの嵐
カミーユはレコアが死んだということでクワトロに対して、当て付けとも言うべく感情を示していた。
クワトロ「これがアーガマの侵入コースだ。カラバのキリマンジャロ攻撃にアーガマは周回コース上から援護をする。場合によってはモビルスーツ隊はいつでも飛び出せるようにしておくが、モビルスーツ隊は出動しない予定だ。」
カミーユ「また、地球か·····フォウ・ムラサメのいた·····降りないんですか?」
クワトロ「聞いていなかったのか!」
カミーユ「聞いていました!カラバのメンバーを見殺しにするのかと聞いているのです!」
クワトロ「主旨は説明した!」(珍しく棒を激しく振り下ろすシャア)
カミーユ「大尉は怖気付いたんじゃないですか?」
アポリー「カミーユ!やめろ!」
カミーユ「そんなことだからレコア少尉が死んで!」
ファ「あなたは何も聞いていなかったのよ!キリマンジャロはティターンズの基地よ!簡単に制圧出来るだけのモビルスーツはアーガマにはないわ!」(まさに正論!ファ、やるね!)
クワトロ「君が腹を立てているのも分かるが、カラバもモビルスーツ隊を出す。アーガマはキリマンジャロの目をソラに向けさせる!カミーユ君!」
クワトロ「··········すまない。各員モビルスーツデッキで待機だ」
33話でシャアがアクシズで暴走し、その後レコアも離反した。そして今回この35話のカラバの援護の作戦でカミーユが暴走する。
それは地球に降りたがっているカミーユの気持ちから来ていた。
カミーユはレコアに当て付けて、クワトロに不満をぶつけたが本音は地球に降りてフォウに会いたい。そうなんだろう。
結果その想いを引き寄せ、ボーッとしていたカミーユはヤザンのハンブラビ部隊に海ヘビ攻撃を喰らい、さらに会心の一撃をクワトロの百式が庇う。
海ヘビが百式に直撃し、コントロール不能に陥り地球の引力に引っ張られていく。そしてカミーユのZガンダムは追いかける。
クワトロ「ええい!打ちどころが悪いとこんなものか!えぇっ!意外と速いものだな!」(またシャアの大ピンチが救われる奇跡)
カミーユ「あれか!」
クワトロ「了解」
とまぁ、カミーユの思惑通りになったということだ。
これはまさにフォウがカミーユを引き寄せたとしか思いようがない。カミーユはこの時点でフォウは生きているとも思っていなかったはずだ。
カラバ再び
そうそう、これはアムロの回でした。
クワトロはカミーユと共にフォウのいるキリマンジャロの基地の中枢まで忍びこみ、シャアはジャミトフと会い、カミーユはフォウとも会うことになった。
そしてキリマンジャロの基地から脱出したところで、アムロが登場!
最初子供の頃に見た時にビビった!
アムロの ディジェ!
なんだこれ?ゲルググじゃねーか!
隊長機の角まで…まだリック・ディアスの方が納得出来るんだけど、でもガンダム界隈ではこのディジェ、かなりイカしてるMSなんですよね!
ブルーカラーと言えども胸の辺りはガンダムを思わせる、トリコロールカラーになってる。ただ構造上、ガンダムと違いコックピットは頭部から入らざるを得ない。
所詮リック・ディアスの改良型ですからね。しかしカラバの技術陣営はこれを改良し攻撃型モビルスーツをアムロ専用機にしたことは、まさにアムロの完全復活ということになった。
カラバが地球で反地球連邦活動を続けられたのは、アウドムラという旗艦を手に入れたこととアムロ・レイとハヤト・コバヤシがタッグを組んだのが最大の要因だ。
今回のキリマンジャロ基地をカラバ独自でティターンズ本拠地を攻略するという地上攻撃に加わり、宇宙からシャアとカミーユが駆け付ける戦いになる。ネモ隊が数多く見えるところカラバの地上戦力はホンコンシティの時よりも遥かに大きな組織になった。
カミーユがガンダムマークⅡでソラに上がってから、その後のカラバの活躍をパラレルワールドで見てみたいですね。おそらく地球のアナハイムとルオ商会の財力でジムⅡとネモを量産したと思われる。地球のティターンズの戦力は相変わらずハイザックが主力でカラバは圧倒的に勢力を伸ばしてきていたと予想。
いくらサイコガンダムがモンスター級のモビルアーマーだとしても、クワトロとカミーユが見た時にはキリマンジャロの山の形が変わっていた。キリマンジャロ基地は落城寸前。
フォウがサイコガンダムで錯乱し暴走する姿をただ止められず、制止するように叫び続けるだけのカミーユ。
カミーユを止めることも出来ないシャア。
アムロ「あなたまで来るとはな」
クワトロ「カミーユならいいのか」
シャアを叱責するアムロがいた…
アムロ「なぜすぐにあの2人を止めなかった」
クワトロ「あのフォウという娘のことか」
アムロ「あなたには分かっているはずだ、もう一度同じことを繰り返させるつもりなのか…」
アムロにはカミーユの悲劇は、もはや他人事ではなくなった。いくらニュータイプといえども、人は必ず同じ過ちを繰り返す…
次話へつづく…
☆最後までお読みいただきましてありがとうございます。