1993年 競馬狂騒時代回顧録
はてなダイアリー「kEMo ciTy からの脱出 俺日記」からのリライト記事になります。
競馬を本格的にハマり狂っていた時代から、かれこれ26年過ぎました(今日は6月16日函館スプリントステークス GⅢ)。
馬券は運試し程度で去年の有馬記念を買ったんですが、馬の名前も分からない程のくじ引き感覚で購入してハズレました。
しかし私は何故競馬を辞めることが出来たのか?
パチンコ・パチスロはなかなかやめられなかったが、競馬は1993年から始めて、最後1999年第120回天皇賞・秋でスペシャルウィークとエアジハードの4万円馬連一点買いで負けて、
「何やってんだ…俺…競馬で今までどんだけ金捨ててきたんだ?」って早番の仕事(パチ屋店員時代)終わってから、マウンテンバイクで帰宅途中に今は亡き北1条東のセイコマートに寄って赤城乳業の「BLACK ブラックアイスバー」買ってかじりながら、
「もう!競馬なんてぜってーやらねー!」と誓い、以来競馬からは足を洗った。
父親が競馬で身を崩した。
だからか?いや、単に馬券を獲れなくなったのと、予想するのが楽しくなくなった。そして年々競馬ファンを取り込もうとするJRAのやり方が面白くなくなったから。
さらに個性的な馬がいなくなった。昔はいっぱいいた。ジョッキーも競走馬もドラマがあった。
その感じ方は人それぞれだが、私はそう感じる。
昔は馬の顔を見ても一頭ずつ、違って見えた(現在もそうだろうが、個人的な懐古主義という事で^^;)
でも今は全てただの馬だ(言い切る)。名前も個性が無いというか、気に入らない(競馬ファンの方ご勘弁を)。
そもそも1993年のあの日、競馬を始めたのはパチンコ・パチスロを越えるギャンブルをしたかったからなんですね。
その年メジロマックイーン最強時代が終焉を告げる年…1993年。
ビワハヤヒデが神戸新聞杯に出走する、秋開催始まりの頃、初めての馬券を買いに名古屋金沢ウインズへ。 すると平場のレース一発目で当てた!
ビキナーズラックというやつだ。
1,000円の3点買いで当たり、配当が2,000〜3,000円位?ついてかなり熱くなったのを覚えてる。
パチスロ・ニューパルにハマってたこの時期、今のように等価で交換する店は無かったので、1,000円で約20,000円分出すには結構時間がかかり1日勝負になる事がほとんど。
それが競馬では、当たれば1分何秒程のレースで一気に20,000円儲かる。
びっくりしないでどうする?
しばらくウインズ通いが続いたが、それだけじゃ満足出来ずに中京競馬場へ毎週通う事になる。
ギャンブルで勿論金を増やす事が目的だが、どうしたら効率よく予想、考えられるか? 当時は若かったのか?色々な競馬攻略法など手を出した、馬自体の勉強もした。
パドックで馬の調子、前走からの馬体重の増減や、毛のツヤ、入れこみすぎてないか?逆に2人引きで気合いが入っているか?もしくは落ち着いているか?パドックでの歩行の仕方など、首の傾げ方などなど…。
この頃は予想をすること自体が楽しかった。当時は酒も飲まなかったし、ブロン中毒でもないヤク中じゃなかったから、天然の集中力で徹夜予想もした。
すると馬自身にも壮大なストーリーがある事が分かり、個人的にどうしても応援したい、勝って欲しい馬が現れ始めた!いわゆる今で言われる“応援馬券”である。
比較的逆境に晒される馬が好きだった。
オッズの低い馬券を買うという事でも、万馬券を狙うという事では無い。 オッズ的には小・中波乱位のところ、本来なら本命だが不振が続いたのちの出走とか、骨折明けの馬とか。
それは馬券の下手さも加わって、馬券収支に影響してくるのでたまったもんじゃない。だが楽しくてやめられなかった(笑)。
1993年10月ライスシャワーにこだわっていた。
何故ならライスシャワーはデビュー初勝利はしたが、その後さっぱりせず、中央競馬4歳馬クラシック三冠(現在3歳クラシック三冠)では人気があまり無かった。
小柄で黒鹿毛で地味な馬。しかも父はステイヤーのリアルシャダイ。この頃既にレース自体ステイヤー(長距離)からスプリンター(短距離)に人気は移行していた。
JRAもその流れを加速させていた。
しかしその年1992年クラシック三冠最後のGⅠ 菊花賞ではミホノブルボンの3冠を阻止し、さらに翌年メジロマックイーンの天皇賞春3連覇を阻んでしまい一気に人気馬となったのだが。
ライスシャワーはミホノブルボンの三冠阻止、メジロマックイーンの三連覇阻止と「関東の刺客」名付けられ悪役っぽいイメージを付けられてしまった。
だからライスシャワーを好きになった。
ライスシャワーがメジロマックイーンを差す瞬間、何度も映像で見て彼にひとめぼれした。
そんな天皇賞秋前も不振に次ぐ不振で、オールカマーでは1番人気を裏切って敗走した。怪我だけはしないでおくれよ!と毎走祈っていた。
そんな俺もライスシャワーはいよいよ辛いかのかも?とは思っていた。
ある競馬攻略法にこだわっていたのもあるし、ライスシャワーはヒモ迄とするようになっていった。
この年、天皇賞・秋出走予定のメジロマックイーンが引退、主役不在の天皇賞と湧いた。 マックイーンを倒したライスシャワーが本命になるべきなのだが、絶対的不安。彼はステイヤー。
しかも東京競馬場のスターティングゲートの位置が難しい場所で、内枠は不利である。その不利な内枠を引いたライスシャワー。距離は2000mでライスシャワーにとってはやや足りないと来たもんだ。
これは予想しがいがある、大レースだ!と連日競馬ブックと睨み合いだった。
伏兵も大勢いて困難な予想だったのを思い出す。
今考えれば各馬名優揃いだった。
女豪のイクノディクタス、
今度こそG1制覇のナイスネイチャ、
古豪のホワイトストーン、
追い込めばオースミロッチ、ニフティダンサー、カミノクレッセ。
ウイッシュドリーム、ゴールデンアイ、そしてセキテイリュウオー。
面子での格はライスシャワーが圧倒的だが、同メンバーに負けており距離足りず不安大で内枠。
残るG1馬ヤマニンゼファーは短距離特性。
今考えても予想するには、軸馬が完全不在だったと思う。
だからどれが来てもおかしくない! ただ内枠不利は確定的事実。
そうした自身の予想は悩みに悩み、マイラーであり距離が少し長いと言われていたヤマニンゼファーを中心にする事にした。
だからヤマニンから流し買い。 馬券購入初の天皇賞秋は待ちに待ってたレース! 超気合い入れてた覚えで、レース資金もトータル3万張った。
ただセキテイは買って無かった…ここなんだよ、詰めが甘い。
だから直線は白熱したし、残り800mでライスもいたから、
…もしや!?で、ターフの画面に乗り出して見ていた!
結果が出て、帰りは大負けして死ぬ程やつれましたがね。
テレビでも録画していた(あの三宅アナの実況最後の直線は屈指の名セリフだと思う!)。
天皇賞秋の反省を含め、帰宅後ビデオを繰り返し見た。 そして早くも気持ちを切り替えて、有馬に向け予想を開始し始めた。
ビワハヤヒデが菊花賞を強い勝ち方でナリタタイシン、ウイニングチケットに決定的な差を見せ付けた。
ビワハヤヒデは買えない。絶対買えない!
なぜなら嫌いだから、あのふてぶてしさと白くデカイ顔。岡部も嫌いだったし。何しろ圧倒的なあの強さは配当を安くする張本人。
金持ちは人気にドカンと単勝や複勝に賭けりゃいいが、種銭が少ない一般庶民としては、波乱にならなきゃ金にならん!だから馬券は全てビワ外し。
しかしこの年ビワハヤヒデは強かった。いや強すぎた。
何しろ連帯率100パー。
菊を勝った後、そのまま有馬へ行くという。
有馬には一年振り出走予定のトウカイテイオーが控えていた。
勿論菊花賞はビワがらみは買わないのと、馬連しか買わないのでハズレ。
まぁビワハヤヒデが勝つと思ってたから、購入した金額は数千円だったかな?情けなくて、情けなくて、ナリタタイシンとウイニングチケットが、、、
ナリタタイシンの末脚が好きだったんだけど最後まで怪我に悩まされてしまった。
それだけにナリタタイシンとウイニングチケット2頭への応援熱も上がった(だから馬券はことごとく外しました…)。
そうして過ぎる毎週、GⅡ までは取れるものの、GⅠ は取れない、何故だ!?
秋のGⅠ シリーズは連敗に次ぐ連敗。
買い方が悪い!それは5年後にやっと気付くのだが、直せなかった。
一開催に4、5万持っていって、最終メインレースで浮いていても、持ち金を全て突っ込むという恐ろしい買い方だった。今考えても狂ってる!
いわゆる歯止めが効かない性格だったんです。引けなかったんです、悔しくて。ただのバカです。
トヨタの会社の寮の相部屋に住んでた三重県出身の林という同い年の友人が、これまた超強運で金持ちでして.......。競馬を始めた日は同じ日。だからそいつと言いも知れず連帯感というか、いつも一緒に行動していてとにかく良い奴だった。
でもそいつの強運に感化されて、いつも熱くなってた。
「何でアイツばっかり馬券当たるんや?」
林と同じ目を買ったら外す、なにコレ??
金もそいつがたんまり持ってるから、毎回借金。
今思えばその相方の性格は良い奴で利子無し、上限無しで金を貸してくれた。借りちゃだめだよ…。
林「かとうはん!またワシプラス6万や!メシ奢ったるで!かとうはん!またGⅠ 取れなかったん違うよな?簡単やったで?今回。」
俺「駄目や。全部駄目や!メシなんかエエから、頼むわ、林!来週も勝負させてや!」
林「ええよ!いくらでも貸したろうやないかい。かとうはん!はよ、GⅠ 当ててワシの貯金額越えな!頑張ってや!」
こんなやり取り毎週、毎週してたよ…
いつか!配当で借金返してやる!って!
そう思いながら、2,000円する近くの美味い定食屋か、毎度2人のお気に入りだった洋食屋の2,500円する、ものゴッツ旨いエビフライ定食を奢ってもらって食べながら…(林、元気でやってるかな?)。
しかし同年ジャパンCから雲行きが怪しい所じゃ無くなってきて、今年の大敗をすでに頭をよぎった…
ジャパンカップ、もちろん林は獲った。
なんでやねん!
レガシーなんて玉無し(騙馬)が何でくんねん!
今思えば、そいつの買い目を素直にずっと同じように買えば良かったと思うが、、、
着実に破滅の日、有馬記念へ向かっていた。
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最後に。
愛しのライスシャワー。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。