機動戦士Zガンダム シャア・アズナブル 百式 43
☆本日もZガンダムにおけるクワトロ大尉(シャア・アズナブル大佐)をリスペクトした100回シリーズになります。
今日の考察はシャアにとっての一年戦争とは?
そしてその後のZガンダムへと繋がるシャアと周囲との関係性を振り返って見たいと思います。
序章 シャアにとっての一年戦争
表面上シャアにとっての一年戦争とはザビ家への復讐である。しかしシャアの本来の大義は父ジオン・ダイクンの意思であった宇宙の民を導き新たなる人類の革新を目指すために行動したものである。
しかしそこに立ちふさがったニュータイプアムロは邪魔な存在でしかなかった。
連邦軍にもニュータイプが存在した。これはシャアにとっては驚きと意外でしかなかったはずである。
考察として「IF」をよく書いたりしますが、自分はパラレルワールドが存在すると信じているのでガンダムの世界でもアリだと考えていますね。アニメの世界ならなおさらのことではないでしょうかね。
アムロが登場していなかったらシャアは必ず自分の野望を達成させていたようにも思える。
ガルマも謀殺したし、キシリアも殺した。ガンダムがあそこまで活躍しなければシャアはドズルのソロモンにもいただろうし、ドズルも間接的に殺れたと思う。ドズルなんかよりシャアの方がキレるからだ。
そして一気にギレンへ近づく…あ、ギレンは無理か。
でも仇討ちならば、シャア自身その手でデギンの爺さんをぶっ転がしたかったんではなかったのではなかったのだろうか?
しかしサイド3の民衆にとってはデギン公王は絶対的ジオンの主柱であった。
ダイクンの死は公式では病死である、これはアポロやナインイレブンのようなある種の民衆だけが信じる真実なのだが、ジオンズムダイクンの息子キャスバル王子はザビ家台頭があったこそ、シャア・アズナブルとして立派に成長していった。
カミーユの母と父が亡くなった時にショックを受けていた、カミーユを諭すように言ったあのセリフから読み取ると、シャアもキャスバル王子としてのプライドはあったが、カミーユと同じ父フランクリンのように父ダイクンに対しての強い想いはそれほどなかったのではないとも思ったりする。
ただ父としての理想を信じていたのは理解していたし、それを成し遂げられるのは自分だけだと思っていたはずだ。
アムロはシャアにとって最高の化学反応を起こしたのか否か?
いずれにしてもアムロが存在しなければZガンダムでの苦悩した時期を送らずにネオ・ジオン軍を立ち上げていたかもしれない。
だが彼にとっての一年戦争は非常に大切な戦争でありシャアも、より自身がニュータイプとしての成長と覚醒をするために必要な戦いであった。
その延長線上でダカール演説やネオジオンの総帥としての演説は、彼にカリスマ性を感じさせたものになったとも言える。
セイラの考え方と相反するジンバ・ラルの教え
ザビ家とダイクン派の抗争で命の危険にさらされたキャスバルとアルテイシアはダイクン派の忠臣ジンバラルによって地球に亡命することになった。
幼少期のシャアとセイラはマス家の養子としてエドワウ・マス、セイラ・マスと偽名を与えられて地球で育てられた。
ジンバ・ラルはキャスバルの父ダイクンを信奉していたからこそ、「御父上が生きて下されば…いつの日か…」というダイクンの理想を幼少時代のシャアに語り続けたはずである。
シャアがファーストのガンダム一年戦争末期、テキサスコロニーでセイラと出会った時に言った言葉。
シャア「ジンバ・ラルの教えてくれたことは、本当のことかもしれない。あの爺やの口癖だったからな」
セイラにとってはジンバ・ラルのことは理想論でしかなかった。しかしシャアにとっては実現可能な現実論だったのである。それを行うのは自分しかいないのだということ。
その爺やの口癖とは?
ジンバ・ラル「お父様のジオン様が、なぜジオン共和国をおつくりになったのか?それは、ニュータイプとして再生する人類全体の未来を考えてのことでございます。ところが、急の病に倒れ、そのご臨終のきわに、、、」
ジンバ・ラル「·····お父上は、デギン公をご指名になったのです。私はジオン様のご気性をよく存じております。デギン公をご指名になったのは、ご自分の暗殺者がデギン公だと教えたかったのです。そうでなければ、御父上のお味方が次々と倒されたり、キャスバル様とアルテイシア様に噓の名前までつけて、地球でお育てするようなことを、この爺は、いたしませぬ」
セイラはジンバ・ラルのこの言葉に影響を受けていないように思える。
だから兄のキャスバルが故郷のサイド3に入国し、ジオン公国のハイスクールシャア・アズナブルとしてジオン軍の士官学校に入隊までして、ザビ家に復讐しようとしているのは筋違いであり、兄のエゴだと叱責する。
そしてシャアはザビ家に接近するために、将来の将軍候補ガルマ・ザビの同級生となりザビ家の情報を仕入れて、その後の計画を練ったに違いない。
セイラは偶然にもその時にはアムロの住んでいたサイド7に渡っていた。
運命の歯車はこうして回っていったのだ。
次回に続く…
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