百式 MSN-00100 其の七 機動戦士Zガンダム
✩百式シリーズ第七回目です。
《お知らせ》考えたらテレビ版Zガンダムのみの「百式ネタ」でブログ記事100回は難しいと判断し、残念ではございますがダブルゼータ時代の百式考察も視野に入れて続けて参りたいと思います(まだ広げるかも知れません)どうぞご了承くださいませ。
百式のデザイナー
富野御大(富野由悠季監督)は百式のイメージとして、新しいガンダムをスケッチした永野護氏のデザインを気に入って採用した。特にジオン系のメカデザインを依頼した。
初期の小説版「Zガンダム」(原作:富野由悠季)のカバーイラストなど、デザインを手掛けた永野護氏は「百式のデザインを完成させたのは、藤田一己氏である」と言ってます。
百式と名付けたのは富野御大だ。監督が当初からこのモビルスーツ名は百式と決めていて、カラーも“金色”と決定していた迷いのなかったモビルスーツであります。
百式のスタイル元祖デザインである、永野護氏版百式は斬新かつ尖ったイメージと言ったらよいだろう。ガンダムに「ネモ」系デザインをしていた藤田一己氏が発展させて現在の馴染み深い百式へとなりました。
尖った…言わゆる永野護氏の独特なタッチで描かれる、ロボットとは思えない
元祖メカニックデザインに大河原邦男先生がいますが、永野護氏に与えた影響は大きい。正式には“メカニカルデザイナー”と名のつくものらしい様ですが、大河原邦男先生はあえて「自分はメカニックデザイナーと名乗らせて頂いております」と言っている。
つまり彼らはロボット、メカを描いているのでは無く「人=キャラクター」として描くということだ。そうすることで生命が吹き込まれる。ロボットであってロボットではない、特別な存在となるのだ。
アニメでは、色々な沢山のメカニカルデザイナーがいらっしゃいます。例えば精密機器を描くようなカトキハジメデザインもあったりと。 永野護氏のデザインしたモビルスーツは、本当にカッコイイの一言です。ロボット・メカをデザインするってかなり難しいですよ。変形するならそこも詰めて、デザイン設計しなければなりません。
絵を描く自分としては、一日中眺めて見つめてても飽きない。それくらい惚れ惚れするようなスケッチはなかなかそうありません。特に永野護氏のリック・ディアスやキュベレイなどは素晴らしい(著作権上載せません)。
最終的に藤田デザインの百式で完成されていて、自分は藤田一己氏も素晴らしいデザイナーだと思います。愛する『百式』ですから。生みの親である富野由悠季監督にも感謝です。何しろ『百式』は自分の生きがいと言ってもいいでしょう。
百式の魅力
趣味は?と聞かれたら『百式です』。色々な百式の特集記事や百式のガンプラを見る。とにかく色々な百式を見る。これです!
趣味が『百式』だ!っていますよ、バイクや車を百式塗装にしたり、人間大の百式作っちゃったりね。全く世の中には色んな人がいますよ。
プレミアムバンダイでアナハイム・エレクトロニクス社製百式ロードバイクが売られていますから。
百式の魅力、まずカラー。これにつきますよね。なぜ金色にコーティングしたかは、耐ビームコーティングが施されたとありますが、劇中ではその効果は発揮されていません。
パーフェクトな金色じゃなくて黄色に輝く百式色なんですよね。テレビ版ではモロ山吹色なんですが、それもまた百式色なんです。ゴールドでなきゃ駄目だ!っていう人もいるでしょう。自分は「黄色よりの百式色が好き」ですね。
そしてデザインですよね。頭からつま先までのカックカクの美麗な「ムーバブルフレーム」(骨組みが見える)を生かしたスタイル。諸説ありますが(宇宙世紀の中での話)、アナハイム・エレクトロニクス社は百式を可変機構にチャレンジしているんですよ(MSVなどガンダムデザイン背景設定から)。そこからは百式改も生まれたりと。
リ・ガズィみたくBWS(バックウェイポンシステム)のように一度変形する百式もありと言えばありだと思います。ですが、デザイン画が可変機として難しいかったようです。
仮にやるとしたら、モビルスーツが一度分離別機体とを合体させてモビルアーマー形態にさせる。そこからはモビルスーツ形態に戻れない(リ・ガズィ)という、グリプス戦役ではコストが莫大にかかり過ぎるからやめたのでしょう(Zガンダムのシナリオとして考えて...)。ただでもZガンダム自体が超コスト高ですから。
グリプス戦役後の百式
「Z計画」の過程で製作された一点物のクワトロ専用機に完成させたのが百式。Zガンダムが開発に時間が掛かった為、先にエゥーゴの最新型としてロールアウトさせたのが百式なんですね。
テレビ版のアナハイム社はティターンズに「マラサイ」を、エゥーゴに「ネモ」と「百式」を同時に提供していましたね。
「ネモ」はジム系のモビルスーツではなく、中身はジオンの技術者が関わっている為、ほとんど別モノで量産機であるのに武装は軽装ながら、実は高コスト型量産機なんです。
ですからグリプス戦役終焉後、第1次ネオ・ジオン軍に対して、エゥーゴとカラバと連邦軍の量産型モビルスーツは「ジムⅢ」に変わっており、「ネモ」は生産されてませんし、登場もしません。
そこはリック・ディアスも同じで、ジオンの技術者が関わり設計したモビルスーツなんですね。まあクワトロ(シャア)がアクシズからエゥーゴに持ち込んだものなんで。設定上リック・ディアス(ガンマガンダム)有りきで、これはジオンの技術を使ったMSってことで、連邦のマークⅡのムーバブルフレーム技術を足したのが百式(デルタガンダム)。この流れが本流なんですね。
第1次ネオ・ジオン抗争で「百式」だけはアナハイム社がエゥーゴに再度配備されたのですが、やはりジオンの技術というのは連邦軍の技術より高いレベルにあったというのは間違いありませんね。
ジオンの技術の流れを組んだリック・ディアスの発展型「シュツルム・ディアス」はアナハイムで生産され、エゥーゴ側に提供される予定でありましたが、ネオ・ジオンと地球連邦の政治的な裏取り引きもあり、ネオ・ジオン軍に配備されたという事です。エゥーゴよりのリック・ディアスファンにとってはがっかりでした。
要はグリプス戦役後のエゥーゴも、地球連邦政府の政治家達もネオ・ジオン側に擦り寄る高官が現れ、エゥーゴ自体地球連邦の組織に飲み込まれていて、アナハイム社もエゥーゴ・カラバに一辺倒とは行かなくなったのでしょう。とことん地球連邦政府と軍部は腐ってますね。
だからブライト率いるアーガマのジュドー達は、ファーストのホワイトベース隊のように一時独立部隊として、孤軍奮闘していました。
シャア専用の百式
クワトロ大尉が乗っていた時の百式自体マイナーチェンジやモデルチェンジはなかったと思われます。 百式に簡易型バイオセンサーがZガンダムみたいに付けられていれば、シャア自身のニュータイプの力を発揮させて百式のポテンシャルを引き出して、大活躍出来ていたのかも知れませんが、あくまでも主力のモビルアーマーはZガンダムでコストもかなり練られて作られた訳で、百式にコストは掛けてられませんしね。
百式はシャアにとっては黒歴史なMSだったのかもしれません。中盤から中途半端なサブ兵器として百式専用のメガ・バズーカ・ランチャーが開発されたり。だから百式自体、機動性や火力をアップはされませんでした。ビームライフル、クレイバズーカーもリック・ディアスと同じ仕様のものですし。
モビルスーツ・モビルアーマーにはそれぞれコックピットの位置が違います。百式であれば胸部と腹部の間辺りに、つまりガンダムのコアブロックと同じ場所にあるって事です。だから百式もガンダムなんですね。
リック・ディアスのコックピットは頭部にあります。頭部にコックピットがあるモビルスーツも他にもありますが大抵腹部辺りにあります。リック・ディアスのジェネレーターは腹部中心にあります。
ジェネレーター部分をビームライフルなどで直撃されるとモビルスーツは一瞬で爆破します。アポリーとロベルトもこの中心部分を直撃されて、爆死しました。
対して、致命傷部以外を損傷した際には誘爆までの時間があり、パイロットの技術にも寄りますがリック・ディアスは脱出ポッドにより脱出する事が可能でした。 それを出来たのが、エマ中尉とファ軍曹でした。
レコア少尉もメタスで脱出をしています。女性パイロットは反応が良いのでしょうかねぇ。
百式は脱出ポッドは存在したのでしょうか?ZガンダムもマークⅡも百式も本体は完全破壊の姿は見ずに戦果を終えました。脱出と言えばアムロのファーストとジュドーのダブルゼータガンダムがコア・ファイターで脱出しエンディングでした。
さらなる百式を次回も掘り下げてみたいと思います。
ここまでお読み頂きましてありがとうございます。