kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出

映画 プレデター 玄田版 屋良版 日本語吹替

プレデターの通常盤DVDで日本語吹き替えの屋良有作版は無い。シュワルツェネッガーの吹き替えは玄田哲章版のみである。

ただ唯一テレビで放送された2パターンの吹き替え版がある。

それはフジテレビ系列のものと、テレビ朝日系列のものである。

屋良さんのシュワルツェネッガーはフジテレビ版なんです。これがまた最高。日本語吹き替え俳優こだわりファンの私としては是非とも欲しい逸品「吹き替えの帝王」プレデター・コレクターズBlu-ray<日本語吹替完声版>として発売されている。

プレデター<日本語吹替完声版>コレクターズ・ブルーレイBOX (初回生産限定) [Blu-ray]

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屋良さんだけでなく、他の布陣もパーフェクト!

ダッチ(アーノルド・シュワルツェネッガー Arnold Schwarzenegger)屋良有作

ディロン(カール・ウェザース Carl Weathers)故 内海賢二

アンナ(エルピィディア・カリーロ Elpidia Carrillo)勝生真沙子

マック(ビル・デューク Bill Duke)麦人

ブレイン(ジェシー・ヴェンチュラ Jesse Ventura)銀河万丈

ビリー(ソニー・ランドハム Sonny Landham)飯塚昭三

ポンチョ(リチャード・チャベス Richard Chaves)山口健

ホーキンス(シェーン・ブラック Shane Black)江原正士

フィリップス少将(R・G・アームストロング R.G.Armstrong)渡部猛

以上主要人物はこういった吹き替え陣で、シュワルツェネッガーは玄田さんだろ!って言われるかも知れませんが、屋良さんのシュワルツェネッガーは知的さを感じる。もちろん玄田シュワルツェネッガーはハマり役で鉄板ですよ。

でもこの2人は意外と声質が似ている。似ているが、違う。何処か違う魅力をお互いに持っている。そしてシュワルツェネッガーの印象に近い、だから起用されているのだとも思う。

ディロンの故 内海賢二氏が最高だし、ブレインの銀河万丈氏もベスト。ラオウにサウザーですよ!

あとアンナの勝生真沙子さんも大好き。マックの麦人氏はテレビ朝日版でもDVD版でも共通。彼の声質といい演技といい、どんな吹き替え版でも必要な声優さんと言っても過言ではない。

あとテレビ朝日版ではポンチョ役に大塚芳忠氏が吹き替えをしている。ここはとても評価されるべきだ。


今日は自分のダッチとディロンの好きなシーンを紹介したいと思います。まだプレデターが彼らを黙って見ていて、ダッチ達がゲリラの基地を襲撃してダッチがディロンに物言うシーンである。「話が違うぞ!」というところだ。

プレデターの面白さはここから始まり、一人ずつダッチらチームを殺していき、ポイントは見えない敵プレデターとの戦いにあるのだが、自分はまだ全員が揃っていて大活躍するゲリラを襲うシーンが一番好きなんです。

ちなみに私はBlu-layの<日本語吹替完声版>を持っていないので、動画はフジテレビ放送の屋良有作版VHSとDVDを掛け合わせて作ったものになります。ですので、屋良有作さんの方は自力で作った動画なので音声が聴き取りずらいです。Blu-layの完声版とは違う点はご了承ください。


フジテレビ版・屋良有作

人質を捜索中、背後からダッチ殺そうとして、ダッチが気絶させた女のアンナだった。

ダッチ「クソっ!マーック!もう1人の人質は見つけたか?」

マック「ひゃっほうー!それがやはり、殺されてました。しかも2人共、どう見てもこの国の人間じゃありませんね。大臣ってのは実はCIAだったようですよ。まだありますよ少佐、我々が殺した中にソ連の軍事顧問も何人かいました。こりゃ裏に何かありますよ。」

ダッチ「よし良くやった、片付けろ、痕跡を消せ。引き上げ準備だ!」

マック「はい!」


ディロン「よーし、大成功だ、作戦は大当たり。予想以上の収穫があった。ゲリラを叩き潰した…うん、やったな。」

ダッチ「これが目当てだったんだな...よくもだましたな!!全部デタラメだ!でっち上げだ!何が大臣の救出だ!汚い仕事させやがって!」

ディロン「これを抑えることで、3日後に予定されていた敵の大侵攻作戦を阻止出来たんだ!」

ダッチ「何故!我々を!」

ディロン「他にやれる者がいると思うか?お前にうんと言わせる為に止む無く話をでっち上げたんだ」

ダッチ「死んだホッパーにはどんな話をした?」

ディロン「何ヶ月もかかってここを突き止めた…あのヘリに乗っていたのは全員俺の部下だ!!ホッパーはその救出に向かったまま消えたんだ」

ダッチ「消えたんじゃない、生きながら皮を剥がれたんだ!」

ディロン「何としてでもこの基地を粉砕しろという命令を受けたんだ!」

ダッチ「だから話をでっち上げ、俺たちを引きずり込んだってわけか…フンッ!...変わったな...ディロン。昔はそんな奴じゃなかったぞ!」

ディロン「目が覚めたんだ...お前も目を覚ませ!道具なんだよ!お前達は使い捨ての道具だ!俺は仕事の為にそれを使った…それだけだ!」

ダッチ「俺たちは使い捨てじゃない。こういう仕事もお断りだ!」

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テレビ朝日版・玄田哲章

ダッチ「フンッ!マーック!もう1人の人質は?」

マック「はい!見つけましたが、既に殺されてました。それがおかしいんです、少佐。どう見てもこの国の人間じゃないんですよ。大臣ではなくCIAのようです。それともう1つ、ソ連の軍事顧問らしいのがゲリラと一緒にいました。こいつは裏に何かがあります。」

ダッチ「良くやったマック、片付けたら出発だ。痕跡を残すな」

マック「はい」


ディロン「いいぞ!上手くいった!思った通りだ、いや予想以上だな。こいつが欲しかったんだ...手に入れた。」

ダッチ「最初からそれが目的か、ハメやがったな!!このクソッタレ!嘘つきめ!大臣だの人質だのあれは俺たちを引っ張り出す為の口実か!」

ディロン「ゲリラは3日目後に総攻撃を予定していたが、これでそれが阻止できた!」

ダッチ「なぜ俺を?」

ディロン「お前達にしか出来ないからだ、お前を引っ張り出す為に話をでっち上げたんだ!」

ダッチ「ホッパーにもその手を使ったのか?」

ディロン「何ヶ月も前からここ探してた、あのヘリに乗っていたのは全員俺の部下だ!ホッパーは俺の依頼で救出に向かったんだ」

ダッチ「そして皮を剥がれた、生きたままな!」

ディロン「だが仇は取った!お前達のお陰だよ!」

ダッチ「まかり間違えば、俺たちもホッパーの二の舞だった!...フンッ!お前は変わったよ…昔はそんなんじゃなかったな。」

ディロン「目覚めたんだよ。現実にな、兵士は道具だ。使い捨ての道具に過ぎない。だから俺は仕事の為にそれを使った...」

ダッチ「俺の部下は使い捨てじゃない。貴様の言いなりにはならん。」

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使い捨ての道具じゃない!

ディロン(カール・ウェザース)が「(お前達は・兵士は)道具なんだよ!(だから)俺は仕事の為にそれを使った…(それだけだ!)」

に対してダッチ(シュワルツェネッガー)の言った台詞。

屋良版では「俺たちは使い捨ての道具じゃない」

玄田版では「俺の部下は使い捨ての道具じゃない」

英訳原語では「My men are not expendable. 」

英語のセリフでも他に言い方はあるだろうが、極めてシンプルでカッコイイ。「expendable」の意味は消耗品だが、似た意味の言葉では「disposable」はすぐに捨てる。「consumable」は消耗部品を意味する。「expendable」は軍隊用語において、しばらく使った後に使い捨てするといった意味を持つ。

日本語吹替の台本を読み比べて見るだけで、2つの違った「プレデター」観ることが出来る。どちらも良い。ただ個人的には屋良版の台詞の方がしっくりくる。


そのダッチの部下、軍曹であるマック(ビル・デューク)のアテレコ(アニメとかではアフレコが多)は麦人さんだが、プレデターとの最後の対決の台詞が全く違う。

屋良版のマックはプレデターを追っている時のセリフは、リトル・リチャードの「ロング・トール・サリー」を歌う。

マック「♬ノッポのサリー~とっても可愛い~気立てもよくて~おじさんのお気に入り~♬あ~!暑い!!今夜はお楽しみ~今夜はお楽しみ~!」と言って追いかける。

実際に英訳原語セリフでもしっかりマックは歌っている。

Mac「Long tall Sally She's built sweet She got everything that Uncle John need Oh, baby Baby, I'm gonna have me some fun I'm gonna have me some fun I'm gonna have me some fun I'm gonna have me some fun」

対して玄田版のマックは「クソぉ~!待ってろ~!バケモノ~!今行くからな~!逃げるんじゃねぇ〜差しで勝負だ~!ちきしょー!待てぇ今すぐ行く〜!勝負するんだ!逃げるんじゃねぇぞ!差しで勝負だ!待ちやがれ!」と言うセリフ。

玄田版では原語と違った日本語訳に変えられている。台本の作り方が違うだけなのだが、素直に訳されているのが屋良版なのだ。ここが面白い。

玄田版では「俺の部下は...」と言ったが、屋良版では「俺たち...」だ。つまり前者だともっともらしいリーダーの言う台詞だが、後者は“チーム、仲間”を意識させる。

だからどこもかしこも「使い捨ての道具」にされている今の時代にこそ、自分を含めた意味で「俺たちは使い捨ての道具なんかじゃない!」と叫んでみる!


実はシュワルツェネッガーの吹替初デビュー作品は屋良有作さん

シュワルツェネッガーの声優さんといえば玄田哲章さんだが、実はシュワルツェネッガー初の日本語吹き替えは屋良有作さんなのである。少しキーが高くもあり低音で、深みのある声も捨てられないんですよね。クールでシリアスな声を持つ屋良有作さん。

この他に吹き替えは「コマンドー」と「トータル・リコール」「SF超人ヘラクレス」「シングル・オール・ザ・ウェイ」「レッドソニア」「イレイザー」のシュワルツェネッガー役の声を演じている。

屋良さんは洋画吹き替え以外でも、アニメでも声優役が多い。自分の好きなZガンダムではオーガスタ研究所主任のローレン・ナカモトを演じている。あとよく耳にするのは、TBS系列の報道番組でもお馴染みの声でナレーションをされています(現在も多分されていると思います。テレビを見ていないので分かりませんが)。

内海賢二氏が亡くなった後の、リメイク版での声優の引き継ぎ役を複数している。「ドクタースランプ」の則巻千兵衛の役など。

屋良さんのシュワルツェネッガーにハマった理由はやっぱり、このプレデターなんです。屋良さんだけじゃなく、他の声優陣全てが完璧なんです。

それだけこの「プレデター」の屋良有作版は愛してますね。これからも何回も見ますし、<Blu-layの日本語吹替完声版>も購入する予定です。いやあ、映画って本当にいいですね!


☆ここまでお読みいただきましてありがとうございます。


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