kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出

パチンコ人生記 回る風車はクルクルと。【6】

☆このストーリーに登場する人物や会社名は架空のものです。実在に存在する出来事ではありません。

─愚痴から発展することは結局...

猪田(店長)と坂下(主任)の悪口から、湯川(班長)の悪口、ばかりが飛び交う。俺はあまり人の悪口を言いたくない。悪口を言う奴は、必ずどんなところでも毒を吐いている。

しかし酒が入るとそのルールが破られる時があって、アルコールは人を狂わす。

「ここだけの話なんだけどさ」「言わないって約束してくれる?」そんなこと言う奴に限って結局誰にでも言ってるんだよな。

酒の上でのトラブル。とても厄介だ。もしかしたら自分が一番の火薬庫かも知れない。自粛しよう。噂は必ず広まる。陰口を叩いた人物のところへ必ず回ってくる、しかもそれが「熨斗(のし)」を付けてやってくる。


宮下「そういえば、河東(かわとう)くん今日遅番だったよね?なかなか最近河東くんと同じシフトじゃないから。」

小林「かっちゃんね、俺も逆番だわ。」

九藤「あいつ最近合わないな。あいつちょっとイッちゃってるからな(笑)。」

九藤(くどう)。彼は26歳で先輩担当。普段呼ぶ時は「くぅ」と呼んでいる。ビックリするほど良いフェイスをしている。例えると和製版トム・クルーズだ。彼女と同棲しているが、女性に凄く優しい。

河東。俺と同じ歳の担当。九藤が言った通り、ヤバい。奴はウケる。面白い。なんか仕事中、変な薬を飲んで仕事をしている。担当になったのは奴が早いが、薬飲んでるからなのか仕事がまぁ速い。

一昔流行った咳止め液の一気飲み。あれでハイテンションになれるらしい。俺は薬大嫌いだけど、うるさく勧めてくるんだ。少し興味はあるが…。

俺は従業員の中では、この2人と一番仲良しだ。河東は...どうだろ(笑)。

だってB型の人間とソリが合わないんだよね〜。友人にはO型が多い、ちなみにくぅはO型。A型とは気は合う。ABは少し変わっているからな。そもそも血液型で性格判断なんて無意味だっていうし。血液型でその人を判断するのは間違ってるかも。



九藤「お前さ、最近いい女関係の話ないの?」

小林「あー、今度かっちゃんとドリームビーチでナンパ行くか!って計画立ててるとこ。」

九藤「なんだよ、俺も誘えよ。」

小林「いいよいいよ!くぅも行こうぜ!くぅのウインダム出すか?」

そしていきなり、そこに割って入ってきたのは…

高橋「あれ〜2人だけで語ってて、どうしちゃったんですかぁ、もっとテンション上げてハッスルしましょうよ〜今日はもっと飲みましょうよ〜」

高橋。彼は35歳で年上、最近入社してきた。ビールジョッキ片手に俺たちの間に入ってきた。彼は手稲の某パチンコ店で主任をやっていたらしく、パチンコ台やシステム機械に非常に詳しく頼りになる。

そのうち担当になるだろうかなの一人。ただ年齢が35歳だからね。年がいけばいくほど我が強くなって上司からしたら、扱いずらいっていうのがネックらしいんだ。

この人もギャンブル好き。金遣いは荒い。たまに「相談があるんです...お金貸していただけませんか?」なんて言ってくる人。

そして22歳の彼女がいるらしい。13歳年下で写メを見たらめっちゃ綺麗だった。 某店主任の立場でありながら、その22歳のアルバイトの子と職場恋愛になったようで、それが店を揺るがす大パプニングにまでなったようで...

まぁ、詳しい真実の話は他人には話さないだろうから。その後云々かんぬんあって、2人でそのパチンコ店を同時に退職したそうな。

でも、話を聞いている限り、なんかだまされてんじゃね?って感じがプンプン漂う(彼女に)。なんか彼女に貢いでる様な気がする。ブランドバックを買ってあげたとか。高橋さんって見た目は45歳って言っても、おかしくない風貌。眼鏡おじさんで、その眼鏡のレンズがまたうっすら琥珀色なのね(笑)。

そして、とどめは禿げ方がすざまじい。なんとも残酷なハゲ方という表現で終えとこう(笑)。

でも凄く人当たりはいい。だからだまされやすいんじゃないか?信じやすい人なんだよな。でもお金にだらしないところもあるから、良い人ではないかも知れない。

俺なんて今まで人に裏切り続けられっぱなしだったから、基本人は信用しない。親に簡単に他人を信用するな、用心しろって言われてたしな。

いよいよ、宮下が酔っ払ってきた。ウザイ。 米村さん(オープニングスタッフ)はお酒が強い。28歳のセクシーな女性。見た目は美しくないが、ブスでもない、大人の女性。お客さんにも定評があり人気があるカウンター専門の従業員。笑顔がうっふーん♡って感じなんだな、結局なんていうか...エロい。ひとつひとつ仕草と話し方がさ。

だから噂は絶えない。店長と寝たことがあるとか、班長と一夜を過ごしたとか。でも酔っ払っても上品な酔い方。彼女の隣に行くのはちょっと恥ずかしいし、万が一に発展したら食べられそう(笑)。

下ちゃんと飲んでる。また米村さんが下ちゃんに相談してんのかな?下ちゃん(下岡くん)。バカラ札幌店のオープニングスタッフで、開店当初から担当をしている古参従業員だ。

めちゃくちゃ優しい。彼に仕事色々教わった。年下で21歳。みんなからの人望が厚い、魅力的でカッコイイのだ。外人のような鼻の高さがインパクト。もちろん目も優しい目でくっきり二重まぶた。

下ちゃんは噂が多いね。奥さんとまだ小さな子供がいるんだけど、確実に誰かと不倫してる。

うーん、パチ屋の男女関係はやばい!まだまだ噂話が絶えない人はいっぱいいる。宮下が一方的に大好きな金ちゃん(金子)は来なかった。金ちゃんも女性関係はやばい。彼もオープニングスタッフで担当。店長のオキニである。だからもうすぐ班長になる候補の一人。ちなみに彼は下ちゃんと同い年だ。

そんなこんなで、2次会の話が出てきた。そう、当たり前の用にいつものカラオケ屋である。

居酒屋を後にして、それぞれ車に戻りカラオケ屋まで向かう。


カラオケは最初盛り上がる。宮はSMAP大好きで「青い稲妻」歌うとキャッ!キャッ!はしゃぐ。高橋さんは世代が違うから懐メロを歌うのかな?と思いきや。

黒夢を歌い出した!菅野さんは歌が上手い、うーんいいね。彼女も綺麗な顔立ち。ただちゃんと彼氏はいる。

しかし途中からカラオケ部屋では飲み中心に変わる。やっぱり話の展開は愚痴と悩み事、お互いの従業員同士の相談である。

もう酔っ払っていて気は大きくなり、話の内容はでっかくなる。どうせ明日になれば忘れる話しだ。でも暴露話は、なかなか各自そう簡単に話しはしない。まさかバラされたら、オオゴトになりかねないからな。そこんとこは、まだ理性が残っている。

「あのクソ湯川のヤロー!」「猪哲(猪田哲朗)のバカヤロー!バカてんちょー!バカラって名前つける店自体さ、センスなくない?一八本部(バカラグループ本社名が「㈱一八商事」という。)ってバカだよな(笑)」

「てか、一八商事って、名前の由来が一か八か?って聞いたよ?」

「かぁー!なんて会社。あぶな!」

「とにかく湯川(班長)と坂下(主任)と猪哲(店長)があの店のガンだよな。あいつらいなかったらいい店だよねー、ウチの店ってお客さんにめっちゃ評判悪いから!ウチら従業員に文句言われても困るよね!」

菅野「てかさ、あの人らの気分でカウンターを突然に外されたり、急に入れられたりさ、喫茶に全く入れられなくなったり、おかしいよね?」(菅野26歳古参女性従業員)

小林「不条理だよね。俺さ、一発湯川に言ってみるかな?今班長が決めてるよね、ホールの人員の割り振り。昔は?」

九藤「お前、湯川に言えるのか?(ニタニタ)」

菅野「えーとね、昔はたしか...主任だったよね?ねぇ、宮?」

宮下「・・・うーん、うん。(ベロベロに酔ってる)」

小林「やばくない?宮?帰り運転大丈夫か?」

カラオケに来たのは、俺と宮下と菅野と高橋さんと九藤だけ。下ちゃんと米村さんと岡山さん(オープニングスタッフ女性従業員でメッチャ美人)は居酒屋だけで帰り、お別れした。

時刻もAM3時を回った。下ちゃん達が帰ったのは明日早番だから。

でも俺と宮も早番。あとの3人は遅番。

高橋「そろそろお開きにしましょうか。」

宮下「いやだぁ!まだ飲むゥ!」

菅野「いやいやいや、あんた何言ってんの?ほら立って、ほらほら、ほら!」

九藤「(ニヤニヤ...ニコニコ)」(地味にくぅも酔っ払ってる...)」

精算の為にカウンターへ向かい、割り勘。

九藤「よう、コバ、下さ、米ちゃんと岡山とでどっか行ったろ、あいつら。」

小林「あるな。下ちゃんの女性関連の噂話よく聞くからな。米村さんとずっと深刻っぽい話してたし、その隣に岡山さんだろ。なんか闇が深いな。」

小林「あーっ!明日起きれっかな…もう4時になるでや。」

九藤「このまま起きてろよ、ふふふ。」

小林「ふふふじゃねーよ!くぅ!どーせ、明日も俺が1階担当だろ?走るの辛いわ、二日酔いで。」

九藤「でも明日河東早番だろ?」

小林「まあ、とりあえず宮に水飲ませて、車で送って貰わんと。」



そんなこんなで俺は宮のRAV4に乗り込んだ。うぇー!酒くせー!

小林「じゃあな!くぅ!」

九藤「おう!」

高橋「小林さん明日早番頑張ってくださいね!お疲れさまでした!」

菅野「お疲れさまー。」(彼女だけはタクシーで帰った。)

(*これはフィクションです!!!飲酒運転は絶対駄目です!!!)

案外酔いも覚めて、普通に運転してる宮。

宮下「コバぴーさ、金ちゃんに今日ドタキャンされた。悲しい。嫌われてんのかな?金ちゃんが私のこと好きで無くてもいいんだ!私は金ちゃんが大好きだから!それでいいの!」

小林「うん。金ちゃん、優しいから。宮のこと嫌いじゃないと思うよ。」

宮下「ありがとう、コバぴー。」

自宅アパートに着いた。

小林「宮、ありがとね!また飲もうね!明日早番遅刻すんなよ!」

宮下「大丈夫!大丈夫!じゃあね、コバぴー。」

結局、今日の飲み会で波乱は無かった。まぁ毎回荒れた飲み会では困る。ただ、深刻そうに下ちゃんと話していた米村さんが気になる。なんか悩みを抱えてそうだ。直感で分かる気がする。愚痴から何か発展しなければ良いけど…。

ベテラン従業員が辞めていく中、古参の特に女性従業員が辞めるとなると大変なことになる。

そんなこと考えながら、玄関のドアの鍵を取り出し部屋に入った俺は冷蔵庫を開いて、アサヒスーパードライの350缶をプシュ!と空けた。AM4:34。

この後、俺の直感は的中していくことになる。

次回【7】へ続く...?

☆ここまでお読み頂きましてありがとうございます。

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