kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出

パチンコ人生記 回る風車はクルクルと。【17】

☆この物語はすべてフィクションであり、登場人物団体等の名称は架空のもので実在のものとはなんら関係ありません。

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<登場人物>

<店長>猪田

<主任>坂下

<班長>湯川、大場、下岡、河東

<男性従業員>内藤、八田

<女性従業員>

【河東のケース】

人がどんどん辞めていく…

俺は河東。バカラ札幌店の班長だ。

ついこないだ古株の従業員、最高年齢39歳の内藤さんが辞めた。

こらえきれずにブチ切れた。湯川といきなり口論になったのだ。

俺と逆番だった日に湯川とトラブルがあり「あいつは絶対に許せん!店長に言って必ず辞めさせてやる!」と意気込んでいたらしい。

内藤さんは古株で湯川の突けば痛いところを知ってるようだから、それを暴露してやると。

果たして内藤さんにウルトラCはあるのか?揉め事は嫌いだが、それで湯川が辞めることになるのなら俺は大歓迎だね。だけど、湯川は班長の中で唯一仲は良い方。

大場と下岡は互いに仲がとても良く、いつもなあなあな感じで仕事をしている。俺は湯川にいじられながら働いてるというのに。

大場はなぜか俺に冷たい。下岡と俺との対応は明らかに態度からして全く違う。湯川も湯川だが何なんだあいつは?逆に最近は湯川より大場と組むほうが嫌になってきたわ。

斉藤さんが遅番で出勤して来た。何かが起こる!ブロン追うぞ!

あれ?

普通に朝礼終わって早番と引き継ぎして遅番スタート。あれれ?もしかして口だけ?

内藤さんは2階だった。湯川も2階スロットを巡回、しかしそうそうにいなくなった。

俺は1階ホール巡回。はっきり言って1階パチンコホールの方がしんどい、なぜならドル箱降ろしがあるからだ。班長でも呼び出しランプが点いたら走って客の対応をせねばならない。

きたねぇな、いつも湯川は2階を回る。理由はスロットはパチンコのようにパンクはしないし、メダル補給だけだからそんなに走らなくて良い。もう一つの理由はスタッフルームが2階にあるからいつでも、たばこズル休憩で一服出来る。

そして事件発生、俺が10分休憩入ると内藤さんと湯川の怒号が聞こえた。

どうやら内藤さんの休憩時間が長すぎると湯川が突っ込んだところ、あら!とうとう内藤さんがキレた。

俺と他の男性スタッフは内藤さんに湯川へ手を出さない様に、内藤さんの肩を抑えて制止する。なんだかんだ言って湯川はブルってた。

湯川を殴る勢いだったが…実は内藤さん、この人元自称893(笑)。怒らせたらそれなりに怖い。本物かどうかはわからなかったが…

その後2人を事務所に連れて行った。俺はホールを回っていたので、詳細は後日談になる。

どうやら内藤さんが店長を呼べと湯川に言い、湯川は店長に連絡。湯川は内藤さんに手を出されたと言ったらしい(最初から最後まで見ていないので定かではない)。

そして内藤さんは爆弾を投下したらしいが、内容は分からず。結局湯川の悪事を散々言ったが聞いてもらえない内藤さんは店長にも事務所で罵詈雑言を言った後、店長は「お前そんなにここで働くのが嫌ならよー、辞めたきゃ、勝手に辞めろ!いらないからお前みたいの」と内藤さんに言い放ち、その場で事務所を飛び出し帰ったという。

その閉店後、スロットの売上集計時に店長は主任に「内藤よ、とんでもない奴だったな、あいつはもっと早く辞めさせるべきだったなぁ?カツ!おい!」と内藤さんが辞めたことを喜んだように喋っていた。

湯川が安泰で内藤さんの爆弾発言?(多分従業員らへの差別、女性従業員達へのセクハラ、パワハラ、休憩時間を遥かに超えたサボり、主任店長への悪口等だと予想)を信じなかったのは湯川を守ったか?元々内藤さんを辞めさせたかったからだ。自分より年配者はいらないってことだな。

店長は必ず従業員(班長)が何か問題があって辞めたら(円満退社でも)必ず悪口を言う人間だった。まあ性格の悪いこと、悪いこと·····。それにいつも同調する馬鹿主任。

そして、次のターゲットはこちらも古株従業員八田さんだった…

ある日閉店後、パチンコ台に向かって釘を叩く店長に向かって八田さんが、何か話していた…多分物申していた姿だった。


─ 後日事務所にて、、、

店長「おい、主任、八田がよ、何か俺に直接従業員への対応が悪いとか、主任がどうのこうのとか、班長がどうのこうのとか文句言って来たぞ、おい」

主任「八田ですか、あの野郎そんなこと言ってたんですか?」

店長「何よ、なんか言ったのか?八田に?班長、お前らもなんか知ってんのか?」

湯川「ええ、普通にやっておりますけど、そんなこと店長に直接言うなんて八田くんは少しおかしいですね」(お前!嫌がらせしてるだろ!)

店長「主任、お前は?」

主任「いえ、何も」(とぼけやがって·····八田さんば担当から落としたり窓際族みたいな作業やらせてたくせに·····)

店長「河東、お前は?」

俺「自分には心当たりありませんが、不満を持ってるんではないでしょうか?」

店長「不満?なんだお前、それ?」

俺「あ、いえ、私生活での不満とかです!」(やべ!やべ!巻き込まれ事故は勘弁。八田さんに悪いが言えない!ちくしょう!)

店長「めんどくせえから、辞めさせる方向に持っていけや、うーん。あのよ、明日あいつ早番か?遅番か?」

主任「班長!」

湯川「あ、はい。早番ですね」

店長「じゃあよ、あいつの台鍵よ、隠しとけや」

(は?何言ってんだ?こいつは?!!)

主任「はい、分かりました(ニタニタ)」


次の日の朝、出勤時タイムカードを押して皆ネームのある自分専用の台鍵を持っていく。当然台鍵が無い八田さんは主任に詰め寄った。

八田「主任、台鍵が無いんですけど」

主任「お前、昨日ちゃんと掛けて帰ったのか?掛けて帰ってなかったら持って帰ったんだろ?」

八田「いえ、しっかりいつも掛けて帰ってます」

俺は金庫から両替用の金が入ったドル箱を取り出してデスクに積み、下を俯いていた。絶対に言えない。言ったら俺もこいつらから嫌がらせを受けるかして、班長から降ろされる。くそが!!!

主任「お前よ、他のちっちゃな主任やってたんだろ?台鍵なくなったらよ、全部の台鍵取り替えなきゃなんねーのよ、知ってるだろが!見つかるまで探せ!スタッフルームとかロッカーとか探してこい!」

八田「·····。」

もうわかってんな、八田さん·····気づいてる。

その後早番班長は俺一人だったので、担当と両替機に金を入れてホールを点検していた。

見て見ぬふりの事なかれ主義。ちくしょう!!

その後、八田さんは店長が11時頃に出勤してきて、どうやらまた事務所で怒号が響き、彼も辞めていった。

その後の店長と主任と湯川の喜んでいた顔は忘れない。

ただ俺と大場班長と下岡班長は口をつぐんだ。やりきれない!


ウルトラマン

早番勤務と遅番勤務は必ず湯川と俺。大場と俺。湯川と下岡。大場と下岡。と決まっている。なぜかと言うと、湯川と大場は早番に関しては開店作業の事務所でのホルコンとCRのコンピューターの立ち上げとか色々と作業があり、台帳の計算もある。

遅番は閉店後パチンコ両替機とパッキーカードの回収があり、湯川と大場が担当して、俺と下岡がスロットのサンドとスロット両替機から集めて事務所で計数した売上金額を合わせて、総計を出して店長に報告をする役目がある。では、湯川と大場が休みの日は?

主任が代わりに行う。その嫌なこと嫌なこと。胃が痛くなるほど嫌だった。いくら主任に好かれているとはいえ、奴も突然切れたりするからだ。不合理なことで必ずキレる。勘弁してくれや。マジでよ。

もう誰と組むのも嫌になってきた。

特に遅番での閉店後のスロット両替機とスロットの台間サンドからの金回収、事務所で計数してパチンコの売り上げ金とスロットの売り上げ金を合わせるとまず金が合わない!!千円、多い時で五千円札一枚、一万円札一枚。七千円という中途半端な金額もあった。

おかしい、おかしすぎる。

当然のこと、金が合わないとホールに出て探しに行くことになる。

まずスロットのサンド内部に一番取り忘れが多いもんだから俺か下岡が、スロットのサンドを一台ずつ金を取り忘れていないか?探す。または金がサンドの奥に挟まっていることがある。クシャクシャになって。スロット両替機もそうである。両替機も丁寧に確認。

なにせスロット人気もあり台数もパチンコを減らして増台したために1階にもスロットコーナーがあり、2階にあった羽モノとデジパチはすべてスロットに変えた。約1,800台ある台は1,100台はスロット台だ。それを2台の間にある台間サンドから鍵を回して中身をいちいち確認するわけだからもう大変なのだ。

大抵は出てこない。なぜだ?出てくるまで帰ることは許されない。

間違いがあるとすれば両替機トラブルで客に呼ばれる。そして客から「一万円札入れたのに金が出て来ない」と言われる場合である。

札詰まりエラー以外の場合は絶対にその場で現金は手渡してはいけない。ずる賢い客がいて一万円札を入れて8千円は出てきたが2千円足りない。しかしこちらが客に「いくら出てきましたか?」というと「千円札一枚も出てきていない」と嘘をつかれるのである。

班長になりたての時は馬鹿だから客の言う通りに金を手渡していた。そうすると閉店後売り上げ金が合わなくなる。

金銭トラブルの場合は必ずお客さんの名前と連絡先を聞き、閉店後計数して売り上げ金に誤差が出れば、後日お客さんにお金を渡すようにしている。これは絶対守らなければいけない。

ゴネまくる客もいるが、納得させるのが班長の仕事である。

さて、それでも金が出て来ない。そうなると代わりに一人で設定を打ち終わった湯川と大場の出番である。自分らも金を触ってる癖してまあ、何かとつけて文句を言うのだ。班長歴が短い俺に金のミスと責任を押し付けてくる。

金を触るのは班長4人と主任のみ。引き継ぎはしっかりと行ってるが、極めて班長らと主任の連携が取れていないので誰がミスしてもおかしくないはずなのに、湯川と大場は知らん顔だ。店長は汚いことに金には一切手を触れない。

従業員は帰り、俺らが両替機やらサンドの金探ししている間、店長と主任は釘叩きは終了して事務所で頭に血を登らせてしかめっ面で待っている。

最初は知らなくてとにかく出てくるまで探し、時刻はAM2時を過ぎてAM3時・・・このままでは明日の早番に困る主任はなおの事ブチ切れる。

そんな最後は結局店長がラストカードを切るのだが、それがなんと。。。

普段両替機でのお金の取り忘れとか、お客さんがホールで落としたお金を金庫の貯金箱に保管しており、それはウルトラマン型の大きな貯金箱で大量に金が詰まっているのである!

猪田「おい、班長、ウルトラマンから出せ!」

あるなら早く出せよ!

猪田「お前らよ、金扱ってんだから無いですとか許されんからな、もっと気合い入れて仕事すれや!」

猪田「主任!お前もしっかり班長らに教えとけよ、おい!」

主任「はい!すいません!」

────────────────────────

─ ウルトラマンの使い方とは?

ある日·····

俺「失礼します!ご苦労さまです!」

猪田「あい」

俺「店長、券売機のお金の取り忘れありました」

猪田「おう、ウルトラマン入れとけ」

俺「はい!」

金庫開けてウルトラマンに金を入れる。

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これ、本部に知れたら大変なことだと思うんだけどな…しかもこの貯まりに貯まった金は猪鉄(店長)が抜いて私用に金を使ってる噂を聞いた。なんて野郎だ。

まあ、とにかく嫌がらせで主任か?湯川が、金を抜いて俺や下岡、新人班長を困らせてるとしか思えない、売上金の金の合わないこと、合わないこと·····。

その後、計算に誤差が出ていたら、ホールへ探しに行って無かったら、千円、二千円、いや五千円の金が合わなかったら自腹で出していた。手で札をぐしゃぐしゃにして、少しちぎったりして。

めんどくせえし!

俺「失礼します、店長。両替機の奥にくしゃくしゃになって収納付近に挟まっていました…」

店長「そうか、しっかり見れや毎回そんなんじゃ、お前よ、金任せられんからな。おい、わかったか?」

俺「はい、しっかりやります。申し訳ございません」

グおおおおおおおおー!

くぬやろう!

ぜってー!誰か金抜き取ってるって!それか、サンドの売り上げデータの配線の断線かなんかで間違って数字が上がってるって!だってあったもん、前にサンドの断線!異常な数字上がってたし。

あー!ムカつく!そんな不具合言っても聞き入れてくんねーし!

あー!辞めたい!しかし、そんな奴らにもいずれ天罰はやって来るのであった。

次回へつづく…

☆最後までお読みいただきましてありがとうございます。