15人目。
彼女ほど女だったパイロットはいない。
見た目はボーイッシュだが、中身は大人の女性だった。
戦いの中で純粋に男を欲しがった。
エマと相討ちになった時、
エマに「貴女は女であり過ぎたわ」と言われている。
でも分かっていた。いくら男への愛を求めていても、
レコア「エマ中尉、分かってよ、男達は戦いばかりで、女を道具に使うことしか思いつかない…!もしくは女を辱めることしか知らないのよ……」
そしてパラスアテネは大破してレコアは死んだ。
エマ中尉とレコア少尉、
俺なら味方を裏切っても、女を貫き通したレコアを愛する。
可愛げがあるってもんだ。
エマは強い女。
レコアの方が弱かったんだと思う。
しかしシロッコを愛することで、パイロットとしての能力を開花させたんだと思う。
百式シャアと互角に渡り合ったり、ニュータイプを感じさせた「レコアの気配」があったし、G3ガス作戦も成功させ、最期にドゴスギアまで撃沈している。
シロッコの為なら全てを捧げる女になっていた。
エゥーゴ時代、そんな弱さを見せたのは、元エゥーゴの男達への気持ちの揺らぎにあった。
レコア自身は、クワトロへの感情を愛と疑わなかった、だがそれはあまりにも一方的で自己愛的な感情だったと言わざるを得ない。
カミーユに対しても、初めは優しく接していたが次第に辛く当たり始める。
これは男性不信のレコアが、カミーユを一人の男として意識し始めたのが原因でなかろうか。
重火器の塊であったパラスアテネ。
名の通りの風貌をしている姿もカッコイイ!
モビルスーツマニアの中ではバウンドドッグを推す声が強いが、俺はなんつっても、パラスアテネだね。
パラスアテネを与えられたレコアはとても輝いて見えた!
アーガマでは常に危険な作戦にしか携わらなかった、
レコア。
ファに「何故?」
と聞かれ、
レコア「それが私の性分なのよ」と言っている。
自分探しの戦場レコア、それは転落の軌跡。
一年戦争こそ転落の第一歩。
レコアは、一年戦争を連邦のゲリラ兵士として生き抜いた。軍としてのキャリアアップを図るのではなく、荒々しい男の世界に身を置きたかったのではないか。原点は敵味方の戦場を渡り歩いた、一年戦争にあったのだ。
そして裏切られた「紅一点」願望だ。
エマと一騎打ちになった理由があります。
それはアーガマ紅一点であった自分だった状況から、ファ・ユイリィとエマ・シーンがアーガマに来たからである。
たった一人で敵地へ潜入するミッションを選んだのも、エマの加入によって自分の存在価値を高めたいという動機があってのことだと。
クワトロとのあまりに短い蜜月にレコアは、
「あなたは私を止められるだけのことをしてくださいました!?」
この台詞は印象的である。
そして自分を必要としなかったクワトロへの憎悪が芽生え、破滅への道へと転がってしまった。
結局裏切り者のレコアのという、レッテルは剥がれることは無かった。
レコア「男は女を辱めることしか知らないのよ……」
レコア・ロンド逝く……