THE ブラック企業 キャバレー&クラブ 黒服後編
こんばんは。間があいてしまいました。なかなか思い出せない事がありまして、弟バリピルと思い出していた次第です。はい、今宵もブラックで真っ黒なdrakeです🖤 でも心は清いです✨なんて。 長くなるので3編に分けましたが、ここまで読んで頂いた貴方!
ありがとうございます!わたくし感謝感激致します。皆々様のおかげさまで運営してます、この雑記ブログkemoxxxxxの日記。
一応前回前々回のも貼って置くので、是非とも憐れみの気持ちで読んでやって下さい👇
─前回からのあらすじ─
ついに黒服デビューした、無能なdrake。そこには夜の世界での本当の裏社会を知ったのでした。15:00〜6:00までの休憩ほぼ無しの長時間労働。最終的にすすきのとは、欲望と金にまみれたドロドロの真っ黒な世界と向き合い、飛ぶ(逃げる)人の気持ちがだんだん分かってきたのです…。
1ヶ月が経ちまして待望の給料日です! これを待っていた、待っていたのです。
水商売の魅力。それは日払い有り。その日食べるお金を貰える前借りのようなシステム。キャストの方々もいらっしゃいましたが、男の従業員・アルバイトはまぁ〜まぁ〜日払いを頼む人が多かったです。男の日払い野郎はまずだらしが無い。その日暮らしの生活で無駄な金の使い方をするから毎日日払い。だから給料日が嬉しくない。
キャストの方は契約通り気軽に日当でその日に受け取っていました。給料制の人もいますよ。
残念ながら我が弟は気軽に日払い貰える店で、申告すれば現金で貰ってました。彼はブロン代に消えていましたねぇ、あと別れた嫁さんへの養育費の支払いです。
自分の店は男性従業員の日払いは超厳しく、営業開店前までに必ず、常務に直々に「失礼します!常務、本日日払いお願い致します!」と許可を得ないと貰えない。
毎週日払いをお願いしていると、説教が待っている。最悪支払って貰えない。なんか日払いに関してはうるさい人だったなぁ。それも本人の為に言われてたことだけどね。俺もブロン代に困った時に何回か日払いをお願いした。やっぱり印象は悪くなる。
ところが男性ウェイターアルバイトは簡単にOKを貰っていた。アルバイトがゆえにだろうか…。ちなみに日払いの上限は5千円。1日日給1万円だからその半分。毎日日払いしてたら生活に困るでしょ。
さて…その給料日なんだが、男性従業員(アルバイト除く)は早めに出勤して、給料大会だったかなぁ?確か⚫⚫大会(覚えてる?バリピル?)というものがあってグループの本店のような店内場所に、全店舗の正社員、会長から社長、副社長、専務、常務、部長、次長、マネージャー、主任などなど…各役職が集まる。そりゃ、もうそうそうたるS・Gグループの人物と全員が総動員されるのであります。
もうね、凄いの!まじで!凄い風景だったわ。893の世界。
「ザス!ガス!」 「ザス!ガス!」 「ザス!ガス!」 「ザス!ガス!」
「ザス!ガス!」の連呼!「ザス!ガス!」「ザス!ガス!」
うーん、常務以上になると、
「ご苦労様です!」と声を張り上げて、90度お辞儀。
なんかのカルト宗教団体だよ、あれは。ホールに集合した黒のスーツに黒のジャケット、黒のベストで、周り見渡しゃ、もう真っ黒けっけ。ブラックです。ブラック。
幹部クラスはグレーとか紺色のスーツだったよね。セコいよね〜
あと「ご苦労様です」なんてのは大体決まってる組織職業の人の挨拶だよね。「ご苦労様です」の使い方は昔からあるものだし、実は「お疲れさまでした」ってのは芸能界から来たものらしいから、本当は「ご苦労様です」でいいんだよね。
でも一般的なビジネス業界なんかは、目下が目上の者に対してする挨拶は「お疲れさまでした」になってる。 その業界業界で挨拶の使い方は違ってくるので、間違わない方が良い。
椅子がズラーッと並べられていて、売り上げ店舗第1位から前列に座り、その店舗の責任運営者が社長から直々に表彰状を受ける。
トップ5位までは褒め称えられる。そして社長の話が始まる。売り上げが足りない店舗は屈辱の何者でもない。社長から言わせれば、寝る暇があったら客を集めてこい、努力をしない奴は『ゴミクズだ』と恫喝される。
「あえて言おうカスであると」
「動画参照:Youtubeギレン総帥名言集(プライバシーポリシー)」(またガンダムかよ…。)
皆、解散自分達の店舗へ戻ることに...
「ザス!ガス!」「ザス!ガス!」 俺は弟と、『ザス‼ガス‼』(じゃあな、アレ、頑張れよ!)
そして、なんちゃら大会という名の集会が終わると、現金が入った麻の大きな袋を持たされ自分の店に戻る。多分キャスト、幹部、従業員の給料も含まれている謎の袋。その袋は俺が持ち、抱き抱えすすきのをサッサと歩く。
次長に「ひったくられたらお前の責任だからな」と言われたが、「自分パチ屋時代に一億の現金を換金所まで運んでたことありますんで気になりません、大丈夫です」と答えたが…内心ドキドキもんだった。だってキャストの金も入ってるしぃ…盗まれたら常務にぶっころがされる。(; ・`д・´)
無事に●●●-21に辿り着いた。ε-(´∀`*)ホッ
その後キャスト達を自店のホールに集めて、何やらキャスト達のこちらは男子従業員禁制、常務以下ら謎の密会が始まる。それまで我々は何をしているか?弟に言ったアレである。
厨房で一発芸・一発ギャグを考えるのである。なぜそのようなことをしなければならないのか。
要は常務次長マネージャー、キャスト全員の前で『さる芸』をしろ!というのだ。
屈辱感極まりない。ただの自己紹介では許されない。自己紹介プラステンプレトークをでかい声で話すというか、怒号。声が小さいとやり直し。それが続くとイライラ、ブーイングの嵐。常務とキャストに受けなければ(笑い)、今後仕事での対応が変わってくる。追い詰められて過去には芸が浮かばなく、裸になってオナニーをした奴もいたとぞ!ハッパをかけられた。
俺なんかはそういった宴会芸みたいのが意外と得意なもんで、色々とアイデアが浮かんだけど他のウエイターらは「やりたくねーよ!なんでこんな事やるんだ...」と切羽詰まった状態で、あぁぁ…かわいそうに…なんて見てた。
前日常務にエレベーターホールで客待ち中、「やすし、明日何やるんだ?」と聞かれた。
【やすし】とは?
これが当時の出勤ヘアスタイル。それで横山のやっさんみたいだと言われて、俺のあだ名が「やすし」になったのである(これに黒縁メガネを掛けていた。だから結構似てたかも)。
常務「そうだ!やすしよ、お前やっさん芸やれよ。期待してるぞ」なんて会話があった。
・・・時はきた!・・・
俺たちの時代だ!一発芸は新人従業員から始まる。一人ひとりが恥を晒していって、散っていく。。。
常務「くだらねぇなー!おい!どうなってんだよ、お前ら!」と、とうとう激おこ状態に。あわわ(;゚Д゚)
やべぇ、大トリの俺にかかってるべ、これ・・・
次長「頼むぞ、空気良くしてくれ…」
俺「はい!了解致しました!」
40名近くのキャストの前にです。頭が真っ白・・・
https://youtu.be/amnnBpt61so?t=9m
「動画参照:Youtubeやすきよ漫才(プライバシーポリシー)」
上記の動画9:00〜再生のやすし師匠の「メガネメガネ」この部分を再現した。
メガネを自分でブン投げてしばらくメガネを探したふりをして、見つけて拾って「キミな怒るでしかし!」と最後はありがとうございました!で締めた記憶がある。
常務、次長、マネージャー、キャスト(全員ではないが)大爆笑をいただいた。
大成功!
これで皆から名前も存在も強烈なインパクトを与えることが出来たのだった(ちなみに弟はマネキンのパイオツをクリクリこねくり回し、喘ぎ声を挟みながら自己紹介したらしいwこれも大ウケしたらしく、S・Gグループでは加藤兄弟の名が広まり有名になったw)。
しかし、そんな楽しい日もあっという間に過ぎていき、現実に戻りいつもの地獄の様な、勤務が待っていた。実際ドル箱キャバとはいえキャストも従業員も来なくなったり、やめたりとキャパをこえて営業していた。
キャストから大爆笑を貰い、お気に入りになってしまった俺は。営業中にキャストに呼ばれ、客の前で「メガネメガネ」をやれと言われるのである。終えたら、また呼ばれ、やり、またよばれ、やる。
仕事も手につかないのに、なんて余計なことをしてしまったんだ俺は・・・。
お客さんを場内へのご案内、ホールのBGMを時間を見て変える、キャストの早上がりと指名客の次長への報告、ホールのウェイターのヘルプ、指名のお客様へキャストを⚫番テーブル席にエスコート。キャストに呼ばれてお客様のお帰りのチェック精算作業、その他もう思い出せない程あって。やる事は一人では出来ない程の量があり、もう自分で出来る範囲の仕事が限界突破していた。
もちろん常務はフリーで動いていて、次長とマネージャーがインカムで俺に仕事指示と場内のマイクとキャストを回す仕事。見ていたら次長とマネージャーの仕事も半端ねぇなって思った。
社長、企業、オーナー太客の接待は常務も大変。
これは俺には無理だ。超絶無理ゲーだと感じはじめ、ブロン錠を大量に飲み続け感情を押さえ付け、無理矢理必死に動いていた。
ちなみに日曜日が休み。そんな休みも身体がボロボロズタズタで、寝て過ごす日々が続いた。
そんなある日、大きな事件が起きた。
営業も中盤、店内は満席の中で俺はお客様のお帰りをキャストと一緒にお見送りをしていた。ホールから怒号が聞こえた!
客との揉め事である。詳細は分からなかったが…
S・Gグループの決まりで、キャストに嫌がる行為をした客、泥酔しての暴力行為、暴力団の入店、料金支払いの問題。こうしたトラブルが発生した場合はもちろん客は出禁(出入り禁止)にする。
しかしこういう輩(客)は大抵因縁をつけて従業員スタッフ、キャストに絡んで暴れる。
対応はこうだ。押さえ付けボコる。客の仲間も参戦してきたりするから、そういった暴動が発生した場合男性従業員は現場にいち早く駆け付け、上司とキャストへの援護射撃をしなければいけないのが鉄則。
一番先に助けに行った者は、常務や次長たちに褒められる。有能だと。しかし殴って仮に客がサツに駆け込んだ場合、その本人従業員の問題になる。つまりは常務や次長、マネージャーは手は出さないが口で対応する。
しかし追い出す為には体で決着付けなければいけないのがほとんどの事例であり、それを男性従業員下っ端にやらせるのである。でもほとんどの従業員はかかわり合いたくないので、見て見ぬ振りの事なかれ主義の奴らが多かった。
・・・で、話を戻す。怒号が響き案の定、常務と複数の客がタココラコラタコ問答(前回の黒服前編ブログ参照)をしていた。
一番先に駆け付けたのは俺だった!ラッキーやったぜ!
まず、その輩(客)目掛けてダッシュしジャンピングニー・ドロップが見事顔面に決まり、倒れた上に乗りマウントでボコボコにしたった。仲間は駆け付けたが、最終的にそいつらまとめて出禁し、エレベーターに押し込んで「閉」のボタンを押し、❶のボタンを押しさようなら…。
常務は顔に小さな傷が付いていて、輩(客)に先に手を出されたようだった。「やすし、お前やるな、これからも頼むぞ」というお言葉をいただいたのを覚えている。
「はい!俺武闘派ですから!」そんな事言った心の内では、俺ヤバいことやってんな。普通じゃない。こんな仕事続けては絶対駄目だと思った。
さらに1ヶ月が経ち、身も心も憔悴しきっていた。
給料大会の日を終え、⚫⚫⚫-21はグループ成績先月に引き続き、2位でまた表彰を受けた。上位になるとその店舗に大入り袋が渡される、中身は確か5千円だった気がする。びっくりした覚えがあるから。
給料だが封筒に明細と現金が入っている。その額25万円丁度でなんと所得税、その他税金は引かれていないのだ。理由を聞いた覚えがあるが忘れた。税金を払ってないというのはヤバイとこだよね。
自分で確定申告しろってことか・・・。
理不尽、不条理な出来事が日々重なり、精神も追い詰められ黒服を辞めることを決意した。
しっかり2ヶ月前に「辞めます」と言うのが社会人としての常識だが、こんなケツ持ち(バックに893)がいる会社など一般企業の常識は通用しない。
絶対に辞めさせ無いように持っていかれる。みんなそうだったのを見て来たし、だからみんな飛ぶ(逃げる)のだ。
俺は弟に言った…「すまん、俺今日で飛ぶわ」
弟はまじかー。と言ったが黒服は無理だ、まともな仕事じゃない。弟だけでも続けたらどうか?と言ったが、グループ内で「加藤兄弟」が有名になり、弟も絶対居ずらくなる。
本当に弟には申し訳なかったが、、、
「飛びました」
賄いの1万円を持っていたので、後輩従業員と待ち合わせをしてそいつに1万円の袋を手渡し、
「本当にすまない」と言って別れた。
・・・その後、弟と俺はすすきのロビンソン前のタクシー乗り場からタクシーに乗り、駅前ドンキー(今は無い)に直行した。
そんなこんなで、今ではいい経験はさせて貰ったなぁと思って感謝してます。
それにしても夜の水商売は、
「ブラック」ですから。
働こうかな?と思っている、そこの若いお方!
やめた方がいいですよ。
ここまで御付き合いいただきありがとうございました。またよろしくお願いします。
いつもブクマ・コメントを付けてくださる皆様へ心から感謝致します✨