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kemo cityからの脱出

機動戦士Zガンダム レクイエム

公開日:2016年4月16日 更新日:2019年3月26日

Zガンダムは、たくさんの生命が消えてなくなる刹那の物語でもある。

一人、また一人亡くなるたびに、悲壮感が高まり叙情的になる。

それはヒトが奏でる交響曲であり、悲しみの協奏曲である。

そしてラプソディとなる。

死はリアルに感じなければならない。

死は何故こうも人を惹きつけるのだろうか?

今日はZガンダムで死に魅せられし者達の、

一人一人の物語(ストーリー) と名シーンを回顧して思い出してみましょう。


ライラ・ミラ・ライラ

まず序盤で死神の餌食になったのは、ティターンズでは無く、地球連邦軍籍の大尉ライラ・ミラ・ライラ

カミーユに撃たれた彼女は死の間際に悟りを得たように、自らがオールドタイプであることを確信して散って逝った。

宇宙世紀オールドタイプの中では屈指のモビルスーツ操縦能力を持つ優秀なパイロットだ。

ジェリドと良い仲になりそうだった女士官ライラ。

しかし、初対面ではティターンズだからって威張るジェリドに対して、

ライラ「出戻りのジェリド中尉って言ったら有名だからな」と突っかかった。

ブリーフィングルームを出たジェリドは、ライラに殴り掛かり突っかかる。

そんなジェリドは女相手に腕でも叶わず殴り倒された。

ジェリド「教えてくれ!俺は奴を倒したいんだ!メンツを捨てて勉強しなくちゃなんないんだ!」とライラに懇願する。

この言葉にジェリドが本気だと感じたライラは、

ライラ「この作戦ボスニアから発進させな、教えてあげる…」

そして、この後から2人は師匠と弟子の関係になるのだった。

ジェリドはこの後も女性パイロットとの出会いがある。カミーユもまた同じ。この二人は女たらしの部分だけは似ていて面白い。

ライラ「モビルスーツの装甲越しに殺気を感じられなければ一流にはなれない」

無茶に聞こえるが、それがライラ流宇宙での戦い方である。

ジェリドはそんなライラの乗るガルバルディβの戦い方を見て、

「敵の殺気を感じてる!?」

「敵の火線が怖くない?!」

そうして少しずつ宇宙での戦い方を覚えていった。

戦闘を終えた2人はジャマイカンのところへ行く。

ジャマイカンはジェリドの戦いを見て、

ジャマイカン「ティターンズとは名ばかり。むしろライラ隊のほうが良い働きをしている。」と説教される。

それを聞いたライラはジャマイカンに一言もの申す。

ライラ「少佐、自分は以前のホワイトベースを知りませんがあのアーガマは、あのホワイトベースのように見えるのです。アーガマの懐は開いているように見えて近寄ると厚い。殊にガンダムMkⅡ は無手勝流に見えても、ぶつかってみるとその抵抗力は圧倒的に感じるのです。彼らはニュータイプかも…」

それはジャマイカンに一蹴される。

ジャマイカン「バカを言うな!そんな者はおらん! ニュータイプなどビデオ屋の創造物だ」

その後ゼータで数少ないセクシーシーンを見せてくれた。

そんな彼女の部屋に勝手に訪れる無神経なジェリドに対してライラは喝を入れた。

ゼータで登場する女性キャラクターの中ではまともな部類の女性であり、美しく華があったライラ・ミラ・ライラ

相手がカミーユだったとはいえ、あっと言う間にいなくなったのは寂しい。

ブレックス准将はエマ中尉に毒ガスG3で壊滅したサイド2の30バンチを見せることにした。

ライラはジャマイカンにアーガマ追撃の許可を得る。だが勝手な行動を慎むように釘を刺す。

ジャマイカン「大尉は戦争を好むタイプと聞いたぞ」

ライラ「それは少佐の偏見です!」

ここからティターンズ女たらしのジェリドの能力が開花する。

ジェリド「ライラ大尉なんで?!…」

ライラ「ああいう男は好きじゃないってわからせてやりたかったのさ、あんたに」

ジェリド「ライラ、今度会ったらゆっくり酒でも飲まないか?」

ライラ「考えてもいい」

ジェリド「ありがとう」

ライラ「いい男になってくれれば、もたれ掛かって酒が飲める、それはいいものさ…いい男になれる素質はあるんだよ、あんたには」

ここはライラとジェリドの最初で最後の朗らかな注目シーンである。

ライラ「いい男になれる素質はあるんだよ、あんたには」

この時点でライラは多分ジェリドに好意を抱いていた。だがしかし…やっぱりカミーユなんだな。

ボスニアアーガマが30バンチに入港したのを確認し、ライラは偵察を提案する。

ボスニア艦長「アレキサンドリアを待ったほうがいいのでは?」

ライラ「どうせならジャマイカン少佐に戦況報告を出来たほうがいいだろ」

ボスニア艦長「基地があるかどうか確認するだけだ、いいな」

早速男勝りの戦争好きの性格が仇となりライラをクワトロ、エマ、カミーユのいるサイド2、30バンチコロニーに引き寄せられることになった。

ジャマイカンの予感が当たることになる。

ライラ達はコロニー内に入り散策する、そしてカミーユと出会う。

風に飛ばされたミイラがカミーユにぶつかりそうになる。

ライラ「危ない!そこのパイロットスーツ!エゥーゴの者か!まだ子供じゃないか?なんでパイロットスーツを着ている!」

カミーユ「なんでって、こうなってしまったから…」

クワトロとエマが来る。

ライラ「声を出すと殺す」

カミーユティターンズの方ですか」

ライラ「ティターンズなものか!」

カミーユ「あなた、もしかしたら…」

エマはクワトロの話しに納得出来ないと食い下がる。

クワトロ「そうだ、ニュータイプエスパーのように考えているから、いつかそのニュータイプに主権を侵害されるのを恐れているのさ」

エマ「それだけのことに人を殺せるのですか?」

クワトロ「殺せるさ、ちょっとした借金の為に人を殺すより、よっぽど理性的な行為と言える」

このクワトロの解説にライラは噛み付く。

ライラ「嘘だ!」

クワトロ「おまえは…」

エマ「ライラ大尉!」

ライラ「それだけのためにバスクは人を殺したりはしない!」

クワトロ「見ても分からんのか」

ライラ「かつてジオンを好きにした、ザビ家の残党の理屈に騙されているんだ」

クワトロ「地球連邦が第2のザビ家になろうとしているのがわからないのか」

ライラ「なんだと」

クワトロ「地球を私のものにしようと…」

多分ライラは聞いていて、クワトロの話に心が揺さぶられたのだろう。

ライラはクワトロの言ったことに我を忘れて取り乱してしまった。カミーユから手を離してモビルスーツのある所へ引き返した。

カミーユ「あの人…僕の感が当たった!出来る人だ!」

アーガマ隊とライラ隊はモビルスーツ戦になる。カミーユはライラと一騎討ちへ。

クワトロは自分のリック・ディアスがフランクリン・ビダンに破壊された為、アポリーのリックディアスを借りて出撃する。

ライラは明らかにカミーユに引き込まれていた。カミーユの動きを見ると、

ライラ「あの生意気な口を聞いた士官が乗っているというのか?この声?さっきの子供の方か!」

カミーユ「ライラ大尉、あなただってさっきのクワトロ大尉の言うことを聞いたでしょ!」

ライラ「何を御託を並べてー!あんな子供に!あんな子供に負けてたまるものか」

カミーユ「抵抗するなら撃ちますよー!」

ライラ「こいつ、やはりニュータイプだ!あんな子供に!あんな子供などに!私は正規のパイロットだ、あんな子供に負けられない!」

カミーユ「大尉!あなたは逆上し過ぎている!」

ジャマイカンは勝手に始めた戦いだ!と援軍は出さなかった。

カミーユの放ったビームライフルはライラのガルバルディβを、ライラを貫く。

そんなジェリドはデッキで傍観するしかなかった。

ライラ「私がジャマイカンに言った通りだ。ジェリド、油断するな、奴は只者じゃない!そうか…私が今あの子のことを只者じゃないと言った…この分かり方が無意識のうちに反感になる、これがオールドタイプということなのか…」

ライラ「ジェリド!…いい男ならね…」

ジェリド「おい!何を言おうとしたんだ!大尉!」

ジェリドはカミーユへの憎しみを募らせた。この死に方は最初にしては衝撃的で悲しみを誘うものだった。

最終回でカミーユシロッコとの精神戦にライラが出てきた。

ライラ「パワーがダンチなんだよ、その時はどうする?」

出てきたのには、理由があるはずだ。

ライラはティターンズではなく、ひょっとしたらエマのようにエゥーゴ側についたかも知れないパイロットだったのかも知れない。

ニュータイプだって存在を認めていたし、ティターンズを憎む台詞も吐いていた。

ただその後のライラ亡き後、女たらしの能力でもジェリドはカミーユに負けていたのははっきりと分かる。

ライラ・ミラ・ライラよ、 永遠なれ……

レクイエムシリーズ2

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