kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出

映画 ストレート・タイム

はてなダイアリー「kEMo ciTy からの脱出 俺日記」からのリライト記事になります。

公開日:2012年5月9日 更新日:2019年6月13日


原題:STRAIGHT TIME

1978’ 米公開

監督ウール・グロスバード

主演ダスティン・ホフマン


Fauves(俺)絶賛映画の一作!!

冒頭はダスティン・ホフマン演じるマックス・デンボが刑務所から出所するシーンから始まる。

エドワード・バンカーの同名犯罪小説を映画化した。クライムを描く名作。

キャストも若い頃のキャシー・ベイツ、ゲイリー・ビジーが見られる。

おまけにエイリアンにも出てたハリー・ディーン・スタントンが好演!

なのに評価が今一つ。

この映画から分かる事は2つ、一度犯罪に手を染めてしまうとそこから抜け出すのは容易ではない、そして犯罪者を更生する側にも問題がある。

鉛筆で書いた字は消しゴムで消せる。ボールペンを消すことができる消しゴムもあるが、共にどうしても紙に跡は残る。やはり消しゴムでも完全には消せないのだ。

犯罪を犯した者が前科を綺麗に消すことは難しい。

更生を決意したデンボは社会生活をスタートする。

住む部屋も見つかり、仕事も彼女も出来たデンボだが、旧友がデンボの部屋でマリファナを吸ったせいで保護司が難癖をつけてデンボは誤認逮捕されてしまう。

また元の犯罪者の道へと逆戻りとなってしまう。

社会は冷たい、もう誰も信用出来ない。犯罪者の疑心暗鬼による心理。

彼の衝動は加速し、行動は暴走する。やがてそれは破滅の逃避行へと進んで行く…

更生のチャンスは何度もあった。

デンボが旧友に電話せずに会わなければ良かった。

もっとまともな保護司だったら良かった。

彼女がデンボを犯罪から止める事が出来れば良かった。

あの時、あぁすれば…あそこで別な行動を取れば…というもどかしさを各所でダスティン・ホフマンが魅せてくれる。

タイトルはストレートタイムなので保護司を退治したデンボは気の赴くまま、やりたい様に好きなように生きて行く…犯罪者として.......。

見所は本能のままに、犯罪を犯してゆくダスティン・ホフマンの演技が神。

ジェリー(ハリー・ディーン・スタントン)の制止を聞かず、欲張るデンボ(ダスティン・ホフマン)の姿は実に滑稽だ。

そして裏切りの連鎖、人間関係の崩壊。

無我夢中になって銃器店の壁をブチ破るデンボ。

銀行で一意専心に札束をバックへ放り込むデンボ。

宝石店でゴーグルをして、一心不乱にショーケースを叩き割るデンボ。

盗みに没頭中の彼は誰にも止められないのである。

まさにストレートタイム、盗みは彼の時間だ。


欲張り強盗度【98点】


あとがき

えっとですね・・・この「ストレート・タイム」VHSしか持っていなくて、大好きでVHSデッキで何回も見ていて年に必ず一度以上は見るんです。今回手放しワークでVHSデッキ・テープ共に全て捨てたのですが、やはりコレクターとしてDVDが欲しい!と、Amazonで探したところマーケットプレイスでは販売していません。「現在在庫切れ」だそうで、出品待ちですね。

本日もご訪問頂きましてありがとうございます。