2019 f1 monaco GP
78周に渡る激戦はルイス・ハミルトンが制した。
予選はハミルトン、ボッタスに続き、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが3位に入った。
ここはモナコモンテカルロ。狭い市街地コースの中でオーバーテイクは難しい屈指の伝統コース。予選で前に出なければ決勝でのリザルトはほぼ決まってしまう。
そんな中で母国グランプリのシャルル・ルクレールがチームの判断ミスで予選16番手と失敗のQ1アタックで終わった。
ここまで5戦メルセデスのワンツーは続き、ハミルトンとボッタスがポイントでは独走している。
そろそろメルセデスのPUが壊れてもおかしくないと予想したモナコだったが·····。ちくしょう。
レースの展開は、終始ハミルトンがトップで走行、フェラーリのルクレールは焦りからか序盤から下位チームと接触しまくって、9周目にルノーのヒュルケンベルグとラスカスでタイヤをヒットさせて、右リアをパンクチャーしてバーストしてしまう。
その後ルクレールは18周目レースを終えた。
11周目にセーフティーカーが出て、上位トップ4はその周でPITインしてタイヤ交換をする。ハミルトンはミディアム、ボッタス、フェルスタッペン、ベッテルはハードに交換。
PITアウト時、ボッタスとフェルスタッペンが同時に並走、そして接触してしまう。
これでフェルスタッペンに審議がかかり、5秒のペナルティを課せられてしまう。同時にボッタスも審議されたが、お咎めなし。
見た感じフェルスタッペンだけに、ペナルティを加えるのはどうか?と思う当たり方。でも確かにフェルスタッペンも譲らなかったところが、ペナルティに繋がったのだろう。
これでフェルスタッペンは実質2位走行だったが、5秒のギャップがあるので、勝つにはハミルトンを抜かないとならなくなった。
このメルセデス有利なレース展開はどうか?と思うが。明らかにFIAはメルセデスに忖度している気がしてならない。ハミルトン・ボッタスファンには悪いが。
フェルスタッペンのペナルティにより上手く2位の座を獲ったベッテル。
ミディアムで走り続けたハミルトンはラスト20周くらいから明らかに横すべりをしていて、タイヤは限界に近かった。
ガスリーがファステストラップを叩き出し、速さはレッドブルにあったように見える。そして60周~70周にかけてフェルスタッペンはハミルトンに猛チャージをかけてプレッシャーをかける。
フェルスタッペンの最後のチャンスは76周でのトンネルからヌーベルシケイン手前でインに入って抜こうとしたが、ハミルトンと接触。抜けず…!
しかし、フェルスタッペンはとても21歳とは思えない冷静なドライビングで正確、ミスが少ない。そして速い。
今はハミルトン、ボッタス、ベッテルなのだろうが、すぐにも彼ら若手の時代が来る。世代交代は近い。ルクレールといいフェルスタッペンはこれからのF1界をリードしていく存在になるだろう。
セーフティーカーが入らなければフェルスタッペンは3位で連続入賞していただろうが、今回のモナコではフェルスタッペンはハミルトンに勝負をかけた。
しかも重大な追突や接触というような危険な賭けではなくしっかり行けるところでいった。メルセデスとレッドブルの差はわずかながら縮まって来ているはず。
波乱は無かったがフェルスタッペンが4位、ガスリーが5位、クビアト7位、アルボンが8位とレッドブル・トロ・ロッソ、ホンダ勢4台共に入賞と、とても良い結果になった。
ハミルトンは中国、アゼルバイジャン、スペイン、そしてモナコと今季4勝目。ボッタスの2勝と優勝は全てメルセデスの独占。しかし開幕戦から続いたメルセデスのワンツーを阻止したのは、2位のベッテルでもない、フェルスタッペンである。
間違いなくメルセデスを追えるのはレッドブル・ホンダである。
次戦はまた波乱の予感のカナダGP。非常に楽しみである。レッドブルとフェルスタッペンに期待したい。
そして今回モナコでホンダPUがメルセデスPUのパワーに近づきつつあることを感じることができたレースであった。
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