横山三国志 諸葛亮孔明 6
前回
続き…
早速天水城攻略の作戦を立てる。孔明は土地柄と人を知る姜維に聞く。
天水城を落とすには一本の矢があればよいでしょうと姜維。
姜維の策は見事嵌り、
見事「一本の矢」で夏侯楙を敗走させ、天水城、冀城、上ケイを奪った。
正しく鳳凰を得たと、
孔明は「千兵は得易く 一将は求め難し」と姜維のことを褒め称えた。
なるほどなぁ、との一言です。
天才を知る者は天才である。
天水 南安 安定 の三城を攻め取って、
孔明の威名はいやがうえにも天下にとどろいた。
魏では蜀の快進撃に慌てふためいていた。
一つ、諸葛亮が祁山に進出した時、
「関中響震す」と諸葛伝にある。
『魏略』には「朝野恐懼す」とある。
誤解もあるだろうが魏国がビックリしたのは間違いない。
曹真大将軍だった。
曹真はそんな大役に一時辞退を申し入れたが、周囲の説得もあり二十万の精鋭を集め蜀と決戦すべく急いで祁山へ向かった。
曹真は内心「本当に自分、孔明と渡り合える自信が無いっす!」と言いたかったんじゃなかろうか?と思える。
その点では自分の能力をしっかり把握していた人物だと思える。
時は魏の太和元年十一月のことであった。
さすが曹真。夏侯楙とは雲泥の差。
孔明をして見事な陣形と言わせた。
両軍は祁山の前で睨みあっていた。
敵を誘い出し動かすのが孔明の策である、曹真は陣形を崩さず守りを固めている。
自ら動くは愚策中の愚策。
孔明は裏をかく夜襲を掛け、先に動くことを決めた。
孔明は諸将に役割を指示したが、趙雲も魏延も首を傾げざる作戦だった。
馬岱、王平、張翼、張嶷は陣の外に潜み、敵が襲ってきたら四方より攻めよ。
もうこの時点で曹真の負けは目に見えていた。
曹真では孔明の相手にはならない。
曹操の甥である曹真。
将としては立派だし、戦慣れているが孔明との知恵比べとなればまた是別。
曹真も蜀の動きを見て夜襲と判断、
その裏をかき蜀軍を殲滅する策をとり、是また諸将に指示した。
戦いは始まったが、曹真は当然の如く孔明には敵わず、
当たり前のように曹真は敗走した。
祁山の序戦は孔明の裏の裏をかく作戦で、魏軍は散々なまでに蜀軍に打ちのめされ蜀軍の大勝利に終わった。
曹真はその後軍の再整備をせざるを得なく、
西羌の兵を動かす一計を考える。
だがその西羌王国(チベット人と蒙古人の混合体の一王国)の兵も孔明の策にて、敗れてしまう。
孔明はここぞ!とばかりに動く。
蜀軍が陣をたたみ引き揚げる様子を聞くと、
また動いてしまう曹真さま。。。😓😓😓
動いちゃ駄目でござるに……曹真よ…
魏軍の追撃の先鋒の一手は曹遵。
しかし伏兵していた、
我らが魏延さまの一振りで曹遵は討ち死に。
二番手の朱讃も趙雲の待ち伏せを受けており、
また趙雲の一突きで朱に染まった。
こうして、魏軍柱石二大将を曹真は失うことになる。
曹真も関興、張苞らの伏兵にあい、またもや敗走することになってしまう。
渭水を曹軍は守りきれる力もなく、曹真は渭水から総退却をせざるを得なかった。
この西部戦線により、
都、洛陽へ早馬が相次いだ!
曹叡が報告を受けると、
「このままでは蜀軍に長安を落とされる」
「いや、関中も危い」と重臣たちも騒いでいた。
司馬懿 仲達である。
この頃仲達は謀反の疑いで、郷里に追放されていた。
鍾繇「司馬懿がいなくなってから、攻めて来た孔明です、謀反の仕業も蜀の企み。ならば孔明は仲達だけは恐れていたということでございます」
その通りです!だがな…鐘繇余計なこというなよ…
早速曹叡は仲達を元の官職につけ、平西都督に任じ、自身も長安へ向かうことになった。
こうして魏は国家の危機を仲達にかけた。
仲達が謀反の罪で死罪にあうか?
仲達が郷里に干されていれば?
仲達自身が存在していなければ?
魏は本当に危なかったであろう。
ついifを考えてしまう。
曹真が孔明に敵わないと思っていたように、
孔明も仲達とは互角、いや勝てないと踏んでいたのかも知れない。
個の能力では司馬懿は諸葛亮には及ばないと思うが……魏と蜀では圧倒的な国力と人材豊富の差がある。
しかも、司馬懿 仲達の出兵は電光石火の速さであった。
今ここに孔明が一番恐れていた人物が立ち上がったのである。
続く。
GamicsシリーズVol.1 横山光輝三国志 第六巻「孔明の遺言」
- 出版社/メーカー: ASNetworks
- 発売日: 2007/06/28
- メディア: Video Game
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (8件) を見る