kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出と幾何学模様の迷路

何度も観たくなる映画 その5

【冒険者たち】
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1967年仏公開
監督ロベール・アンリコ
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言わずと知れたアラン・ドロンの代表作の一つ。
アラン・ドロンと言えば、ルネ・クレマン監督の”太陽がいっぱい”だが、自分はこの冒険者たちが一番だと思ってる。
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リノ・ヴァンチュラはボクサー上がりの俳優で彼も好きな俳優の一人。
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ヒロインのジョアンナ・シムカスは可憐な美しさを放った女優さんだったが、残念なことに若くして結婚し、女優を引退した。だから冒険者たちは彼女の代表作にあたる。
冒険者たちで描かれたドロンとリノ・ヴァンチュラとの友情は「さらば友よ」、「仁義」に通じる”男だけの世界”を持ったものであり、それは日本のやくざ映画に描かれる世界にも通じるものだと思う。
60年代後半から80年代初めまで日本にドロン旋風が巻いた。
しかし本国フランスではジャン・ポール・ベルモンドの方が人気があった。
ブルジョアジーの国フランスでは、ドロンは成り上がり者の危険な存在に見えたのではないか?
そしてドロンはフランス人らしいところが全くなのではないか?
その点ではジャン・ギャバンリノ・ヴァンチュラなど、ギャングスター達のほうがはるかにフランス的だと。
だから日本人に受けたのかも知れない。
ドロンはもともと苦労した育ちのせいか時折卑しい影がのぞいた、その影は犯罪者特有な翳りを帯びていたせいかも知れない。
フランス映画界の俳優ではある意味天才と言っても過言ではないと自分は思ってる、誰よりも美しき男だった。
若い頃は長い睫毛、ブルーグレイの瞳を潤ませた二枚目俳優。
過渡期は冷えびえと虚無的なまなざし、沈黙の暗鬱ムード、シャープでオシャレの背後肩のあたりに漂う寂しさにぞくっとする男の色気を感じさせた俳優。
当時のある本では、死について語る
『死は全てが不確実なこの世の中で、ただ一つ確かなものだ。だから僕は死を恐れない。むしろ出来れば早く死にたい。肉体が衰えるのは嫌な事だから。身動き一つ出来ないでベッドで朽ち果てるなんて考えただけでゾッとする。』
美を追求した男。そして強い心も持っていた。
美しい男は女性に愛される。
だが、男性にも愛された。
彼はルネ・クレマン監督に愛され、ルキノ・ヴィスコンティ監督にも愛された。彼もまた彼らを敬愛した。
アラン・ドロンと母さんは同じ歳だった。母さんはドロン大好き、それが自分に影響を与えた。
母さんが癌を患った時、ドロンより早く死ねないしょ!頑張ろうよ!
癌に立ち向かおう、二人で!って言った事を今でも覚えている。
ドロンに惹きつけられるのは何か?
美もそうだが、私生活ではグレーな部分を多々みせた。マフィアとの関わりも。
女性関係では、ロミィ・シュナイダー、ナタリー・ヴァルテルミイと…
俺はそういうのも全部含めて好きかな。
ハリウッド進出も試みたが実際失敗に終わった、ドロンは英語は苦手だったよう
フランスやイタリアの映画でこそ輝いた俳優だと思う。アメリカで失敗したからこそ、この冒険者たちも生まれた。
数々の作品から自分は冒険者たちが一番と思っているが、ドロン出演の映画作品、結構当たり外れがある。
面白くないものは面白くないし、面白いものは面白い!とハッキリしてる。
それはドロンのせいではないのは確か。
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冒険者たち。ジョゼ・ジョバンニの小説を映画化。監督は映像の詩人ロベール・アンリコ。
後々、グランブルーの原点となったアドベンチャー・ロマンの名作。
青い海、見果てぬ夢、やがて訪れる悲しみ。限りないロマンを持って三つの青春が煌めく。
音楽はフランソワ・ド・ルーベ。”レティシア”と名付けられた曲は劇中で度々流れる。この曲もイイ!
特にレティシア(ジョアンナ・シムカス)が海底へ埋葬されるシーン「海底への葬列」女性のスキャットで使われる曲。
マヌー(アラン・ドロン)がレティシアの事を思い出し、彼女が個展を出したあの場所へ訪れ、想いにふけり、ローラン(リノ・ヴァンチュラ)の住む町へ行く時に使われる口笛バージョンの曲二つがある。
ド・ルーベ音楽と言われ映画音楽の名曲。
私は後者の口笛バージョンが痺れる位に好きだ。
聴いただけで鳥肌が立つ。
アラン・ドロンの日本語吹き替え版は野沢那智さんが担当されていた。
野沢那智さんも大好きな声優だったなぁ。

再び冒険者たちへ…
自由な夢を追い求めて、
マヌーはパイロット
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ローランはレースカーのエンジン
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そしてレティシアはくず鉄を使ったアトリエの個展。
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三人の夢はあい敗れ、やがて宝探しの冒険へと旅立つ。
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ここでの海のシーンは綺麗だ。
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やがて財宝を手にする三人。
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(この飛行機は監督自ら買い、撮影場所である海に沈めて撮ったという。)
しかし、他にも財宝を狙っていた連中にレティシアは殺される。
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マヌーとローランは哀しみに暮れる。
そして海底への葬列の曲が流れ、レティシアを海へ埋葬する。
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死とは思えない美しいシーンだ。
レティシアはマヌーとローランに大金を手にしたら、海に浮かぶ家を買うの…と言っていた。
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マヌーはレティシアを愛していた。
しかし、レティシアはローランを愛していた。
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帰りの途に着いた二人はレティシアの親戚の家を訪ねる。
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そこでレティシアの従兄弟である子供と出会う。
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レティシアの取り分であった大金を従兄弟の子へ渡す。
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ローランはレティシアの夢であった海に浮かぶ家、海に囲まれた昔の要塞を買う。
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マヌーはレティシアの死を忘れようと、パリに戻りパイロットクラブの仕事に戻るが、レティシアを忘れられず、ローランの元へ行くのだった。
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ここで海底への葬列、口笛バージョンが流れる。
(ここのシーンは感傷的でたまらない。)
そしてマヌーを追う財宝を狙った者たち。
再び要塞で顔を合わせた二人。
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ローランはこの要塞を改装して海上ホテルにしようと、マヌーに言う。
君には屋上にヘリポートを作りパイロットとしてマヌー、一緒にやろうと…
マヌーはレティシアの夢を君にも言ったんだろ?と。
ローランは下を向き、いいや、知らないと。
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そこへ財宝を狙った者たちが二人を襲う。
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二人は要塞にあった拳銃と手投げ爆弾で応戦するが、マヌーはその凶弾に倒れる。
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ローランはマヌーのところへ駆けつける。
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マヌーが撃たれたのを見て、怒り狂ったローランは奴等を手投げ爆弾で一人残さず殺す。
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そしてマヌーの元へ急ぐ。
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そこでローランはレティシアはマヌーと一緒に暮らしたかったと言ってたぞと嘘をつく。
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マヌーはこの嘘つきめ…と言って息を引き取る。
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そしてマヌーの死に絶望し、頭を抱え嘆き哀しむローラン。
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物語は終わる。
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何度観ても飽きない、冒険者たち…

夢を忘れない全ての人達へ捧げる…

冒険者たち [DVD]

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